
09年02月09日
容疑者Xは数学教師ではない。
CEOブログ
ブログに東野圭吾について、財務経理リーダーの北澤が書いてます。北澤は2003年入社で、帝都大学クラスの著名校を出た 民主党の副代表岡田克也を思わせる堅物で、まさか推理小説なんて読んでるとは思わなかった。
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09年02月03日 容疑者Xの献身 スタッフブログ はじめまして、経理チームの北澤です。弊社のオーナーが東野圭吾の作品を取り上げていたので便乗して。。
ネタバレを含みますので、これから作品に触れようと思っていらっしゃる方はこのブログは読まないで下さい。
被害者Aの死体が、自転車と共に発見されます。 警察は、自転車の指紋と、近隣のホテルに残された指紋が一致することを確認。ホテルの宿泊名簿を見て、その部屋に泊まっていたのは被害者A、故に死体は被害者Aのものと断定します。
これってオカシイですよね?
本来、警察は、過去の犯罪者の指紋のデータベースと、自転車に残された指紋を照合して被害者を特定しようとするハズです。
データベースに被害者Bの指紋が登録されていれば、「死体は被害者B」となるし、データベースに被害者Aの指紋が登録されていれば、「死体は被害者Aではない」となります。
宿泊名簿から被害者を被害者Aと推定するケースは、被害者Aの指紋も、被害者Bの指紋もデータベースに登録がない場合に限られます。しかし、この犯罪を思い立った数学教師は、指紋データベースに被害者Bや被害者Aの指紋がないことを知ることは出来なかった。どちからでも登録されていれば、トリックがバレてしまいます。数学教師がこのトリックを採用するには、あまりにハイリスクであり、天才と呼ばれる男であれば、このトリックは採用しないのではないか。
・・というのが、私の感想です。いかがでしょうか。 (改行、固有名詞を匿名化by福富)
いや少し違うと思う。
少しというのは、被害者Bを選ぶ時に 前科があるかどうかを数学教師が質問している描写がないから。これは推理小説として大きな瑕疵(かし)だ。
時間順だけど、ページを戻って、事件後に数学教師は 被害者Aの元妻に 被害者Aの歯科歴とか前科を聞いている。ここで東野圭吾は誤解している。「仮に前科はなくても、交通違反で指紋を採られたことぐらいはあるだろう。警察の科学捜査が交通違反者の指紋照合に及ぶかどうか数学教師は知らなかったが、考慮しておくにこしたことはない。」 こう東野圭吾が地の文で書いてるが 当然 数学教師もそう考えている。北澤君もここで躓(つまづ)いている。 しかし傷害とか致死でない交通違反者では指紋(10指)は採られることはない。指紋データベースに登録されている件数は公表されてないが800万件と推測される。警察庁が公表している2008年の検挙者数が38万人だから累計とか重複を考慮して大きく違ってないと思う。 これは日本人口の6.5パーセントだ。
ついでだけど数学教師が元妻に「被害者Aは在日じゃないだろうか?」と聞かなかったのも痛い。偏見といわれても仕方ないが在日犯罪率は高い。さらに彼らが外国人登録法によって指紋を採られている。 在日と可能性の多い韓国の全ての住民4600万人は自動的に指紋を採られてデータベース化している。 もっと全体主義な北朝鮮は当然に。
だから論理的には北澤の言うとおりだが、現実にはそれほどハイリスクではないだろう。 論理的だが世俗的な知識が少ない数学教師が迷路に踏み込んだのだろう。
そもそも ここで北澤が指摘するような問題が発生するのは 被害者Aの前夜泊まったレンタルルームを、数学教師は 鍵も持ち、前金支払い済みだと知っていて、さらに部屋を清掃までしているのに、なぜ、残りの荷物を引き上げてチェックアウトした旨の電話を被害者Aを装ってしなかったのだろうか。これで身元不明人の件は消せるし、後日に東京湾から指紋も歯型も消された死体があっても警察はどうしょうもない。
どう考えても 被害者Aと殺人者の母娘の接点を切るのがもっとも論理的だろう。 ムダな労力も跡足もつきにくい。 自室の風呂場で被害者Aを「六つに分解し」つまり両手 両足 頭 胴だろうが、重りをつけて安易に近所の隅田川に投棄しないでほしい。 血液反応の消し方を数学教師が知っていたという記述はない。 被害者Aをバラバラ切断して、いかに数学教師が柔道マンでもたぶん重量から何度かに分けて運んで川(なぜか同じ川)に投棄して、翌日?には、被害者Bを殺して顔を潰して歯型を消して 指紋を焼くほどの冷酷さも体力もあるのだから、数学教師よ君は、他にすることなかったのか? 二日も半休取ったんだから。
03/09朝、数学教師が昼食を弁当屋で買った夜に被害者Aが殺された。翌朝03/10は午前中の欠勤の半休で数学教師は弁当買う必要がない。その夜に母娘は映画カラオケに行っていたが、数学教師は被害者Bだけでなくもっとほかに行動できなかったのか。 03/11も半休で、なぜ疑われるようなことを数学教師がするのか。まだ被害者Bは発見直後なのだから急ぐことないんじゃないかな。 これに警察が気づかないのも変。 母娘も刑事から03/10を何度も質問されればおかしいと思わないのだろうか。
だから天才数学教師は論理的に考えたら最もリスクの少ない方法があったはずだ。 だいたいその方が母娘への長い目での献身になったはず。 歯車=被害者Bだって再就職できたかも知れないのに。
ここで北澤君の指紋に戻ると、もう一点問題がある。主婦の新品の自転車を数学教師が盗んだのだが、そこでの描写で「フレームとかサドルから複数の指紋が」がある。数学教師はこの自転車を盗んで隣の駅まで運ぶ手段が書いてない。手袋してたのだろうか。 じゃ被害者Bの指紋はまずハンドルだろう。 「複数の指紋がありそのひとつが被害者Bだった」これはフェアかどうか微妙だろう。なぜなら東野圭吾はこの件で表題を言うとネタバレになる小説で「あるべき指紋がない」ことで犯人が分かるミステリを書いている。 実は小説中では分からないのだが、まあ、この表現自体がネタバレだが。 しかしこの主婦はけっこう煩(うるさ)そうなオバちゃんで10指の指紋なんて、詳しい事情も知らされずに任意に採られたと思えない。
もっと簡単な問題点もある。 被害者AとBの血液型はどうだったのかな。 このほうがリスクだろう。
はたして「容疑者Xの献身」が本格推理小説かどうかの問題もある。 すべての情報を読者に知らしているのか。つまり伏線に問題ないのか。ということ。 さっきも書いたように、事件当日(被害者A殺害の夜)の朝に数学教師は弁当屋で昼食を買っている。 翌日は半休で午前中は欠勤している。翌々日も半休だ。これらはほとんど最終場面に近い。 本格推理小説が好きな人でも、これだけの情報では推理は難しい。
潔癖症の人はついつい人の行動を観察する。清潔過敏だから不潔な人は怖い。 北澤君はこの意味で私の同類だ。
その点で映画での福山雅治も東野圭吾は違うのだろうけど、原作でのガリレオ探偵 湯川学準教授はうんざりするほど不潔だ。
p90汚いカップでインスタントコーヒーを飲み、
p207白いパンツでガードレールに腰掛けてソフトクリームをなめ、
p290隅田川のブルーテントの公園のベンチに座る。
容疑者Xは数学教師ではない。


