BLOG BLOG ビッグデータ分析結果を実際の施策に活用するために重要な2つのポイントは?

2016年06月22日

現代はビッグデータの時代。これまでは扱うことの出来なかった大量で多様なデータを簡単に収集し、蓄積できるようになりました。 ビッグデータを扱うための分析ツールも市場に多く出回っており、誰もがビッグデータの分析に取り組む環境が整っています。

ビッグデータを活用することにより、企業は多角的な視点からいろいろな物事を分析することができるようになりました。 ビッグデータ
その分析結果を施策に反映していけば、おのずと結果がついてくるとお考えの方も多いのではないでしょうか?

しかし、現実はそんなに簡単にはいかず、せっかくの分析結果を活かしきれていない企業も多く存在しています。 そもそも、ビッグデータに関する国内の取り組み自体もそこまで進んでおらず、 『ビッグデータを実際に活用している日本企業は6%』という数値も公表されています。
(ガートナー社調べ 2015)
https://www.gartner.co.jp/press/html/pr20150525-01.html


日本のわずか6%の企業しか取り入れていないビッグデータの分析ですが、取り入れ方によってはかなりの成果を上げる可能性も秘めています。 分析はもちろん重要ですが、今回のブログではビッグデータから価値を得る方法について、分析とは別の観点からお伝えします。 今回は「ビッグデータ・ベースボール」という書籍の内容を含めながら、どのようにすれば分析結果を実際の施策に活かしていくことができるのかについてポイントを記載します。

では、まずは「ビッグデータ・ベースボール」という書籍の内容について簡単にお話します。 ビッグデータに興味・関心のある方でしたら、ぜひ一読をおススメします。

■ビッグデータ・ベースボール(トラヴィス・ソーチック 著) ビッグデータ

米 「ピッツバーグ・パイレーツ」という20年連続負け越し球団の実話です。
野球とデータベースを組み合わせて、過去の試合や選手データなどによる分析結果に基づくチーム編成やポジショニングなどを展開し、チームの蘇りを実現しました。 「野球」と「データベース」、一見なんの関係もなさそうに見える2つですが、組み合わることによりデータ活用の新たな可能性を見出してくれる一冊です。


では、今回のブログの本題でもある、『どのようにすれば分析結果を実際の施策に活かしていけるか』についてお伝えします。
「ビッグデータ・ベースボール」の書籍の中には2つのポイントが記載されています。
ポイントのどちらにも共通して重要なのが、『現場の担当者』です。

■分析結果を実際の施策に活かしていくために重要な2つのポイント

①データの有用性を現場の担当者に伝えること

 ⇒「ビッグデータ・ベースボール」では「現場の担当者」は野球選手です。
実際に試合に出るのは、分析官ではなく選手です。データベースとは遠いところにいる存在であるとはいえ、選手にデータの有用性を理解してもらうことがデータ活用の第一歩といえるのではないでしょうか。   選手に理解してもらう上で重要になるのが 『データの視覚化』です。 データに触れない人にとっては、数値の羅列を見ても有用性を理解することは難しいです。 そのため、数値を使って説明するのではなく、グラフやカラーチャートなどに変更して直感的に理解しやすい形で伝えることが重要なポイントです。

②分析官・現場の担当者がコミュニケーションをとることにより、洗練された分析結果を作ること

 ⇒「ビッグデータ・ベースボール」の題材になっている球団が最も徹底した点が「コミュニケーション」です。
これまでも野球の世界には分析官が存在し、実際のデータに基づいた分析を行っていました。 しかし、古くから野球に慣れ親しんできたコーチなどは分析官による分析結果よりも自身の経験による感覚値を優先する場合が多いです。そのため、分析結果が無視されてしまうことが多々ありました。
一方で、「ピッツバーグ・パイレーツ」はコーチが率先して分析官と選手とのコミュニケーションを促しています。分析官が選手に対して分析結果を、選手が分析官に対して分析結果における疑問を伝える場を設けました。 分析官と現場の担当者がお互いの声を伝え合うことにより、新たな視点を分析結果に取り入れることが可能になり、洗練された分析結果の作成を実現することができます。
先陣をきる方自らがコミュニケーションを促し、『お互いの声を伝え合う場を設ける』ことが重要なポイントです。

「ビッグデータ・ベースボール」は野球の世界の話ですが、実際の営業の現場や店舗の担当者などにも当てはまるのではと感じる方も多いのではないでしょうか? 分析結果を活かしていくためには、実際に施策を運用するのは分析官ではなく「現場の担当者」ということを忘れてはいけません。 現場の担当者とコミュニケーションを取り合い、お互いにベストと思える結果を導いてこそ価値のある分析といえます。

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実際に弊社のクライアントも分析結果の活用方法は会社ごとに大きく異なっており、結果につなげることができる企業は「現場の担当者」と深くコミュニケーションをとっている場合が多いと感じます。 顧客データの分析のご依頼を多く頂いていますが、分析結果を最大限に活用できる部分まで支援していけるような事例も多くあります。 顧客データの分析だけでなく、その先の施策の部分を含めて悩んでいらっしゃる企業様のお役にたてるはずです。
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