BLOG BLOG MDM(マスターデータマネジメント)。効果的な運用を行うための3つの視点とは?<保有データ編>

2016年06月28日

MDM(マスターデータマネジメント)を効果的に行い、また高い精度で顧客分析を行うためには、 顧客データベースに重複が存在しない状態、すなわちきれいな状態をいかに構築するかが重要であることを説明しました。 顧客データベースの重複を少なくするためには、必要な3つの視点についても説明しました。

①顧客データベースの入力/入り口を工夫する。
②保有している顧客データベースを工夫する。
③顧客データベースの出力/出口を工夫する。

このブログでは、2つめの②保有している顧客データベースを工夫する。について説明します。 ①顧客データベースの入力/入り口を工夫する。はこちらからご覧ください。

データマネジメント

1.保有している顧客データベースを工夫する

顧客データベースの重複を可能な限り発生させないためには、入り口の入力プロセスだけではなくて、保有している顧客データべースについても工夫が必要です。

【実行時のポイント】

(1)「クレンジング」を行うこと

顧客データベースは時間軸とともに変更情報が発生します。BtoB(企業データ、事業所データ)について具体的に考えてみましょう。
・顧客が事務所を移転した。
・顧客が別の資本の事業会社に合併された。
・顧客が倒産または休業した。
このように顧客の経営環境の変化とともに、顧客データベースの内容自体にも変更情報が発生します。 きれいな顧客データベースを保持する、すなわち顧客データマネジメントを実現するためには、顧客データベースの変更情報をすみやかに収集して、顧客データベースに反映する必要があります。

この顧客データの変更情報を顧客データベースに反映するのが「クレンジング」と呼ばれるデータプロセッシングです。 顧客データベースに対して定期的にクレンジングを行うことで、顧客データベースを最新の綺麗な状態に保つことが可能です。その結果、顧客分析も高い精度で実行することが可能です。


(2)「名寄せ」を行うこと

保有している顧客データベースに対するマネジメント。クレンジングの次に行うのが「名寄せ」です。クレンジングを先に行い、名寄せを後に行うことが重要です。 なぜならば、顧客データベースをクレンジングしていない、すなわち顧客データベースが汚い状態では、名寄せの精度が低くなるからです。


(3)クレンジング・名寄せの目的と範囲を決めること

保有している顧客データベースをクレンジング・名寄せするときに考慮した方が良い内容があります。それが「目的」と「範囲」です。

【コンプライアンス体制の整備の場合】
目的がコンプライアンス体制の整備の場合は、顧客データベースを一意に特定できる状態が望ましいです。 その場合は、すべての顧客データベースをクレンジング、名寄せすることを検討してください。

【営業力を強化する場合】
目的が営業力を強化する場合は、既存客データと見込客データの2つを別々にクレンジング、名寄せすることが望ましいです。別々にクレンジング、名寄せを行うことがポイントです。
まず、既存客データを見込客データよりも先にクレンジング、名寄せします。この結果、既存客データが一元化されます。 一元化された既存客データを分析することで、既存客の「特徴」を判断しやすくなります。そのうえで、見込客データのクレンジング、名寄せを行います。 この見込客データをクレンジング、名寄せするときには、同時に「属性付与」という作業を行うことを推奨します。 属性付与については、③顧客データベースの出力/出口を工夫する。をご覧ください。

保有する顧客データベースにおいて重複を発生させないで綺麗な状態で保持するためには、クレンジングそして名寄せが重要であると説明しました。 また、その際には目的と適用範囲を明確にすることも併せてポイントあると説明しています。そのためには、目的を「MUST」と「WANT」項目に区別して整理することが有効です。


2.クレンジング。名寄せ。外部委託するメリットとは?

クレンジング、名寄せ。顧客データベースを正確に保つ、これらのデータプロセッシングについては外部事業会社に委託することもひとつの方法です。 別の方法、すなわち社内の情報処理/システム部門に業務を依頼するという方法を選択する場合は、下記のようなことを考慮するとよいかもしれません。
・御社の情報処理/システム部門の方に「もっとも」取り組んでほしい業務。果たして、それはどんな「業務」でしょうか?
・それは、たとえば、業務効率化/コスト削減を目的とした業務システムの開発または改善ではないでしょうか?

もし、社内の情報処理/システム部門の方がクレンジングや名寄せの業務に取り組んでいるとしたら、 御社が重要視している業務を優先的に処理できていないという視点において機会損失ととらえることもできます。 そうした意味においては、クレンジング及び名寄せを内製化するのではなく、外部事業会社に委託するという判断も有効かもしれません。


3.クレンジング。名寄せ。ランドスケイプの特徴は?

ランドスケイプは、顧客データベースのクレンジング、名寄せを専門とした事業会社です。 ランドスケイプでは、このクレンジング、名寄せの精度を高めるデータプロセッシングの技術があります。 それが「マスターデータ」と呼ばれるものです。マスターデータは、約20種類存在しています。 社名を正式社名に置き換える「社名マスター」や、古い住所を新しい住所に置き換える「住所マスター」などがそれです。

御社が保有している顧客データベースのクレンジング、名寄せについてお困りの場合は、下記のURLをご覧ください。 顧客データベースのクレンジング、名寄せを当社とともに実行した事業会社の取り組み事例も掲載しています。

■顧客データベースのクレンジング、名寄せについてはこちらからご覧ください。
https://usonar.co.jp/dcln.html



MDM(マスターデータマネジメント)。 効果的な運用を行うための3つの視点とは?<入力編>
MDM(マスターデータマネジメント)。 効果的な運用を行うための3つの視点とは?<出力編>