BLOG BLOG 平成30年11月22日「金融行政のこれまでの実践と今後の方針(平成30事務年度金融行政方針)」対応公開セミナー講演録

2018年12月10日

金融庁は、環境変化に耐え得る事業モデルを早急に確立するよう金融機関に対し、具体的行動を実践するよう促すと同時に、検査・監督の進め方を抜本的に見直すことを表明しています。
顧客との取引関係を如何にして維持、拡大できるか、その為には「顧客本位の営業体制の実践による独自のビジネスモデル構築」がキーファクターとなりますが、平成29事務年度の活動結果となる金融レポートと平成30事務年度の金融行政方針から、金融機関経営に求められる業務運営の本質と具体的活動指針の方向性を解説します。

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1.地域金融経済研究所 理事長 大平博一氏
【金融行政のこれまでの実践と今後の方針(平成30事務年度)を読み解く】の講演概要
金融行政の基本原則を「形式・過去・部分」により生じた弊害を明らかにすることで「実質・未来・全体」へ転換することとし、目的をより明確に示すことで透明性を高めることになっている。
また、金融業のあるべき姿を「金融仲介機能の発揮」「資金決済機能の高度化」「デジタライゼーションへ対応した新たなサービス提供」という観点から実現すべきポイントを示している。

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これまでの行政活動で発生した課題と問題点である顧客本位の経営を阻害していた要因を明らかにすることで、検査・監督の考え方を見直すと同時にアプローチ方法を拡大することとした。
特に、将来を常に意識したビジネスモデルを確立できるように検査・監督の基本的な考え方も「フォワードルッキング・対話重視」を前提に整理、改革してゆくことになっている。

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金融環境が大きく変化する中、金融サービスを向上させるべく「金融育成庁」という立場から、今年度は7つの項目について重点的に取組む。
①金融デジタライゼーション戦略、②家計の安定的な資産形成、③活力ある資本市場の育成と公正性・透明性の確保、④金融仲介機能の発揮と金融システムの安定の確保、⑤顧客の信頼感・安心感の確保、⑥世界共通課題への対応、⑦金融当局・金融行政運営の改革。

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■大平氏が説明したフルバージョンの資料については「資料請求ボタン」からダウンロードすることができます。

2.HFMコンサルティング 代表 本田伸孝氏
【検査・監督方針見直しによる融資業務運営への影響を読み解く】の講演概要
2018事務年度「金融行政方針」目次でもテーマとなっている「金融仲介機能の十分な発揮と金融システムの安定の確保...経営者の役割とガバナンス」でも重要視されているが、
金融機関が抱えるリスクを特定し、経営にどのような影響があるのか評価すると同時に対象となるリスクを軽減する対策をどのように確立するのか「リスクベースアプローチ」という観点から、収益の根幹となるべき融資業務運営のあり方を考える必要がある。

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バブル崩壊後、「はしの上げ下げ」までを規制・指導する方針により経営をしていた金融機関にとって、チェックリスク方式として業務運営の指針として捉えていた「金融検査マニュアル」の廃止により、
融資業務運営に関しては、目指すべきビジネスモデルを前提とした業務活動を前提に「信用格付・自己査定、償却引当基準」も含め再構築が必要になる。

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金融機関経営を考えた場合、健全性を維持すべくBIS規制により一定の自己資本を確保すると同時に安定的な利益を計上できる体質を維持しなければならないが、利益の根幹となる貸出資産の質を高めるための対応策を考える必要がある。
独自のビジネスモデルを前提とした業務運営からリスク軽減措置を考えるには、取引顧客との関係を維持・継続するための判断基準を体系化し、運用できる体制を整備しなければならない。
新たな評価基準に基づく資産査定・償却引当実務を如何にして確立するかが重要である。

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■本田氏が説明したフルバージョンの資料については「資料請求ボタン」からダウンロードすることができます。

3.ランドスケイプ 執行役員 長竹克仁
【りそな銀行事例:法人業務改革を活かすデータ整備とは?】の講演概要
りそな銀行様における業務改革のキーワードは「働き方改革」を目標とした、事業活動における効率化がポイントであった。
事業会社の情報を事業部間で共有することで、情報整備の手間と負担を軽減すべく、SFAと名刺管理ツールを導入、事業会社の情報を共有するために「公的機関のコード」である国税庁が公表する「法人3情報(番号・商号・所在地)」活用したのである。

更に、国内企業を網羅した法人事業所情報データベース「LBCコード」を採用することで、グループ間の企業情報の統合を実現。
・データメンテナンス業務の効率化には名刺管理ツールを適用
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・データ維持クレンジング業務はLBC(法人事業所情報データベース)を軸に統合し集中管理
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上記2つの内容で改善を進めた。

■長竹が説明したフルバージョンの資料については「資料請求ボタン」からダウンロードすることができます。


フルバージョンの資料については
「資料請求ボタン」からダウンロードすることができます。