BLOG BLOG 製造業におけるDX推進 ~「2025年の崖」を乗り越える ~

2020年09月03日

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2004年、スウェーデンのウメオ大学 エリック・ストルターマン教授が、
「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」と提唱したことがDXの始まりと言われています。

ビジネスシーンでは、「自社の将来の成長、競争力強化のため新たなデジタル技術を活用し、
ビジネス変革や新たなビジネスモデルを創出すること。」概ねこのような形でまとめられると思います。

2004年に提唱されたDXが、なぜ今求められているのでしょう。
本コラムでは、製造業におけるDXにフォーカスしてお話しします。

1. なぜ今、DXが求められるのか?

経済産業省の『DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~』では、デジタル化を促進できない既存システムを抱えたままで、DXが進まなければ「2025年以降、最大で年間12兆円の経済損失が生じる可能性がある」と警告されました。この問題は「2025年の崖」といわれ、企業が取り組むべき喫緊の課題であるとされています。
(参照:経済産業省DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~

この時点で既にDXに取り組まなくてはならないわけですが、同レポートでは、2025 年までに既存システムを刷新して、新たなデジタル技術を活用して新しいビジネスモデルを創出することができれば、2030 年には実質 GDP130兆円超の上積みが実現できる。
と、「2025年の崖」を乗り越えた、その先にある明るい未来も示しています。

新しい価値を創造するため。そして市場競争力を強固にする。これからの企業、ビジネスの未来を切り開いていくために、DXの推進は求められているというわけです。

製造業は、デジタル化の対応が難しい業界の一つと言われています。
まず、DXの前に進めるべきデジタル化についてみていきましょう。

2. デジタルの段階

DXを実現するための段階は、大きく4つのステップに分けられます。

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DX実現のためにはまず「Digitization」、次に「Digitalization」が進んでいることが前提となります。
どちらも"デジタル化"と訳せてしまいややこしいのですが、まとめると以下のようになります。

Digitization(デジタイゼーション)
アナログ→デジタルに切り替えるイメージです。
紙を電子化したり、Excelにしたりと、主に効率化やコストの削減を実現する場合に使います。まだ部分的にデジタルツールを導入しているような状態ですが、DXの一歩目と言えます。

Digitalization(デジタライゼーション)
デジタルを活用してより高い付加価値を提供すること。部分的でなく、業務プロセスなど全体的にデジタル化している状態です。

製造業でいえば、デジタル技術で製品や工場を高度化する。これはDigitization。生産工程から得られたデータを上流の設計工程にフィードバックして製品のアップデートする。ここまでがDigitalization。DXは、デジタル化によって得られたデータを軸として、新たな付加価値を作り出していく。といったようなイメージです。

DX以前に、まずデジタル化が先立ちますが、製造業においてはデジタル化がウィークポイントになっていると思います。
そもそもデジタル化が進んでいないと、データの収集・活用ができません。またデジタル化していても、部門や工場、拠点によって導入しているツール、システムが異なっていてデータの集約が困難な場合も多く、デジタル活用への足枷となってしまいます。

DXを阻害するものはいくらでもありますが、データを収集・活用するための基盤構築は、あらゆるDXに向けた取り組みの土台となるものです。

3.DXを阻害する崖

製造業のDX推進に向け、足元のデジタル化を阻害する要因として見落としてはならないものの一つに、基幹系システムの問題があります。

前述した経済産業省のレポートは、日本企業の約8割が、「レガシーシステム」を抱えていることに警鐘を鳴らしています。レガシーシステムのように複雑化・老朽化・ブラックボックス化した基幹系システムが、デジタル化、DXを疎外しているという指摘です。

次回、製造業におけるDX推進の課題について、考えていきます。



DX推進に向けたデータ活用についてはこちら

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