2016年02月23日
本記事は1月26日に実施したマルケト社×電通デジタル社(旧電通イーマーケティングワン)×ランドスケイプの共催セミナーから内容を抜粋しています(第一部の内容はこちらからご覧ください)。
概 要
【第一部】株式会社マルケト
顧客と長期的な関係を構築するMarketoエンゲージメントマーケティング
【第二部】株式会社電通イーマーケティングワン
マーケティングオートメーションの実践知~導入・活用の現場から
【第三部】株式会社ランドスケイプ
マーケティングオートメーション。
知っておくと便利な顧客データベース構築術とは?
詳 細
電通デジタル(旧電通イーマーケティングワン)は、電通グループです。事業会社の「マーケティングのデジタル化」を支援しています。 今回は、セミナーを通じてBtoB企業向けの「マーケティングオートメーションの実践知 ~導入と活用の方法~」をお伝えしました。セミナーの概要をまとめています。
1.BtoB企業のマーケティングオートメーションとは?今後、どうなる?
電通デジタル(旧電通イーマーケティングワン)では、マーケティングオートメーションの市場を以下のようにとらえています。
(1)2014年 コンセプト形成期
(2)2015年 システム導入期
(3)2016年 成果創出期
マーケティングオートメーションの導入について、情報収集中であるBtoB企業も多く存在していると思われます。しかしながら、一方で、マーケティングオートメーションを導入済みである企業数は増加傾向であることも事実です。 そのような状況をかんがみると、2016年度は導入したマーケティングオートメーションを活用し、どのように成果を創出していくのか? という「アウトプット」が重要であり、かつ注目される年度になると思われます。
2.BtoB企業におけるマーケティングオートメーション。
成果につなげる3つのポイントとは?
マーケティングオートメーションの導入にあたっては、システムを購買するという直接の経済的コストだけではなく、部署間調整など見えにくい人的負担があることも事実です。BtoB企業がマーケティングオートメーションを導入するにあたっては、「コスト先行期間をいかに乗り切り、損益分岐点まで到達するか?」が重要なポイントです。
損益分岐点までに到達するためには、3つのポイントが存在しています。
(1)目的/目標設定はスモールスタートで。
(2)見える化を成果につなげる。
(3)自社の課題を起点に。
(1)目的/目標設定はスモールスタートで。
BtoB企業の多くがマーケティングオートメーションを導入して失敗してしまう理由は、「目標を複数」「プロセスを複雑」にしてしまうことです。ここでは、自動車ディーラー会社が、マーケティングオートメーションを導入した際の目的/目標設定について紹介します。
【車種を1つに限定し、マーケティングオートメーションを適用。】
導入初期段階において、すべての車種でのマーケティングオートメーションの適用を見合わせました。車種を1つに限定することで、メールコンテンツの最適化がやりやすくなりました。
結果として、メールクリック者からの成約率は、メール送信対象外の人と比較して約3倍という実績となりました。
この成功体験をもとに、対象車種を拡大していきました。
(2)見える化を成果につなげる。
マーケティングオートメーションの導入では、2つの効果が期待できます。
1)見込客の「育つ化」
2)見込客の「見える化」
1)の「育つ化」におけるプロセス/原因づくりは、PDCAを持続的に実施するためゴールがありません。よって、成果が判断しづらい領域となります。 一方で2)の「見える化」における成果は、「育つ化」とくらべて判断しやすく、また評価もしやすいです。 ここでは、人材紹介会社のマーケティングオートメーションの活用事例について説明します。
【転職者へのビジネスマッチング。能力と意欲でスコアリング。】
人材紹介会社では、多くの転職希望者の中から、いかにスキルが高く、かつ挑戦意欲が旺盛な人材を発見するのか?のプロセスづくりが重要となります。
スキルについては、資格や職務経歴の内容をもとにスコアリングを行いました。
また、挑戦意欲については、セミナー参加やWebでの情報収集の記録をもとにスコアリングを行いました。
マーケティングオートメーションの導入によって、転職希望者の能力と意欲を計測できる環境を実現しました。
その結果、登録から就業するまでのコンバージョン率が昨年同月の1.5倍まで改善しました。
(3)自社の課題を起点に。
事業会社がマーケティングオートメーションを導入する検討理由に「競合が導入したから」「成果がでそうだから」という内容があります。
しかしながら、このように自社の課題が何か? が不明確な状況でマーケティングオートメーションを導入した場合、残念ながら成果にたどりつくことはまずありません。課題を明確にした上でマーケティングオートメーションに取り組む事が重要です。
問い合わせ:株式会社電通イーマーケティングワン
https://www.dentsu-em1.co.jp/
ランドスケイプからはマルケトをはじめとしたマーケティングオートメーションに適した顧客データベース構築術についてセミナーで説明を行いました。
1.BtoB企業のメールマーケティングのよくある間違いとは?
BtoB企業がマーケティングオートメーションやメール配信ツールを導入した際によくある失敗として、社内にある複数の顧客データをとりあえずマーケティングオートメーションに入れてしまう、という事があげられます。 現在は顧客が接するチャネルが複雑化しており、またそれぞれの管理ツールも用途によって分かれている事が多いです。 顧客管理システム、営業管理システム、WEBからの問い合わせ、売上情報等etc・・・。 これらのツールがそれぞれ持っているデータをそのままマーケティングオートメーションに入れてしまうと顧客データの重複や書式の不統一などデータベース上様々な問題が発生します。 その結果、せっかくのマーケティングオートメーションの機能をうまく活用出来ません。
そして、顧客データ全体に対してただ画一的に案内や宣伝を送るという状況が生まれてしまいます。 すなわち、マーケティングオートメーションがただのメール配信ツールになってしまうという状況です。 この結果、顧客データのそれぞれに合わせたコンテンツを送っているわけではないため、反応率が上がらないという課題が発生します。 さらに、反応率が改善しない対策として、配信件数または配信頻度を増やすことが見受けられますが、成果にはつながることはありません。 BtoB企業がマーケティングオートメーションを導入したあとに、大量の顧客データに画一的なコンテンツを送信する、そして配信停止件数が増加するという負のスパイラルにおちいっているケースは少なくありません。 BtoBマーケティングの本来の進め方としては、顧客データを業種や規模別にセグメントを実施して、そのセグメントにあったコンテンツ(事例など)を届けることが必要です。
2.BtoBマーケティング。顧客データ。なぜセグメントをキチンと行わないのか
それではなぜ多くのBtoB企業はセグメントをしっかりと行わないのでしょうか。2つの課題があげられます。
(1)顧客データ統合の難しさ
各種ツールや事業所毎でバラバラに管理されている顧客情報を一つに統合する事は非常にノウハウのいる作業となります。
マーケティング部門に対して「今後重要度が高まると思われるマーケティング活動」というアンケートの回答では、「新規開拓」が第一位となりました。そして、つづく第二位の回答として「顧客データベースの管理統合・一元管理」があがりました。
(2)顧客データ。セグメントで使用すべき企業属性が無い
きれいにデータが整備したとしても、そもそもセグメントに必要な情報が自社の顧客データになければ効果的なセグメントを行う事は難しいです。
効果的なセグメントとは例えば「業種」「売上規模」「WEBアクセスログ」といった項目になります。
これらは日々手に入れる名刺には記載のない情報ですし、それぞれ個別に調べるには膨大な時間と人手がかかります。
3.解決:顧客データ統合ツール「uSonar」とは?
ランドスケイプが提供する顧客データ統合ツール「uSonar」は貴社保有の顧客データを高精度にデータクレンジング・名寄せが可能です。 さらに日本最大の企業情報データベース(LBC)を搭載しており、「業種」「売上規模」「従業員数」など豊富な企業属性を付与する事も出来ます。
マルケトをはじめとしたマーケティングオートメーションやsalescloudをはじめとする営業支援(SFA)ツールともAPI連携が可能です。 したがって、現在貴社が使用しているマーケティングオートメーションツールや営業支援ツールをそのまま使用する事が出来ます。
【お問い合わせ】 ランドスケイプ 営業本部 03-5388-7000 info@usonar.co.jp