BLOG BLOG BtoBマーケティング「リードナーチャリング」見込客の購買心理を育てる手法とは?

2016年08月03日

2016年7月12日(火)に「BtoBマーケティング&セールス大全」の著者であり、イズ・アソシエイツ社代表取締役の岩本氏に登壇いただき、BtoBマーケティングセミナーを実施しました。以下、セミナー内容からの抜粋となります。


概   要

第一部 「見込客の購買心理を育てる。」 イズ・アソシエイツ社 岩本俊幸氏
第二部 「育成→契約。確率を高める顧客データマネジメント」 ランドスケイプ



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詳   細

第一部 「見込客の購買心理を育てる。」 イズ・アソシエイツ社 岩本俊幸氏

BtoBマーケティング。「見込み客の購買心理を育てる」登壇 イズ・アソシエイツ岩本氏

BtoBマーケティングにおける顧客の購買プロセスの理解と、各購買プロセスでの打ち手という視点から講演いただきました。


1.BtoBマーケティングのゴール。マインドシェアの獲得とは?

イズ・アソシエイツ社の講演ではBtoBマーケティングのゴールとして、顧客の心の中でのシェア=マインドシェアを得ることと定義しています。 「マインドシェア」とはBtoCマーケティングにおいて、「ブランドがどこまでその人の心の内のシェアを占めているか」という考え方ですが、今回のプレゼンテーションではこの考え方をBtoBマーケティングに置き換えて解説しました。


2.BtoBマーケティングとBtoCマーケティングの違いとは?

心の内のシェアを占める「マインドシェア」を獲得していくにあたって、BtoB向けとBtoC向けのマーケティングで明らかに違う箇所があります。 それは「BtoBマーケティングにおける意思決定は組織での意思決定となるため、複数の関係者によって進められる」という点です。

一方でBtoC企業のマーケティングであれば個人の価値観や優先順位に従って購買の意思決定を行われています。 今回のセミナーのテーマであるBtoBマーケティングでは、商材の影響範囲が大きく、導入・利用コストの高い商材が多いため、窓口となる担当者、そしてその部門の役職者、さらに総務・法務の関係者やシステム担当など多くの部門と人が購買の意思決定に関与しているわけです。 したがって、BtoBマーケティングの場合、関係する複数の担当者からマインドシェアを獲得していくことが必要です。 すなわち、BtoB企業におけるリードナーチャリングでは、窓口部門担当者、その窓口部門の上司、そして窓口部門と関係するそのほか部門からマインドシェアを獲得できるように設計、運営することが重要です。


3.BtoBマーケティング。
 リードナーチャリングのポイントとは?顧客のフェーズに合わせた施策とは?

では、BtoBマーケティングで実際に組織の意思決定に関わる担当者のマインドシェアを獲得していくと考えたとき、どのように進めたら良いでしょうか。 企業が課題を認知する前の段階から、決裁・承認が下りるまでの購買プロセスを10のフェーズに分類したのが以下の図です。

BtoBマーケティングの購買における10のフェーズ

BtoBマーケティングでまず行うこと、それは進めたい案件がプロセスのどの段階に属しているかを判断することです。 そして、次にそれぞれの検討段階に適合したコンテンツの制作を行う必要があります。 たとえばまだ課題を認知していない段階ならば、課題を認知・喚起させるような広告や事例を案内するという具合です。 また、商談まで話が進んでいる段階ならば、商品の詳細情報を公開していくことで効率的なリードナーチャリングに繋げることができます。 BtoBマーケティングのリードナーチャリングのポイントとは、顧客のフェーズに合わせたクリエイティブ施策を展開することです。その内容を表した図が以下になります。

BtoBマーケティングの購買プロセスを進める6施策

先述の通りBtoBマーケティングにおける購買活動の意思決定は組織単位で成されます。 購買プロセスが進展するにしたがって、相手の担当も変わっていきます。 したがって、その購買プロセスならびに相手企業の担当者が変化するごとに、クリエイティブ施策を調整することが重要です。 その結果、各購買プロセスにおける担当者のマインドシェアを獲得していくことができるのです。

セミナー内ではBtoBマーケティングのリードナーチャリングのフェーズに合わせたコンテンツ作成のポイントを、事例を交えて解説いただきました。詳細にご興味のある方は以下にお問い合わせください。


株式会社イズ・アソシエイツ
http://www.is-assoc.co.jp/



第二部 「育成→契約。確率を高める顧客データマネジメント」 ランドスケイプ

BtoBマーケティングの契約確率を高める顧客データマネジメント 登壇ランドスケイプ湯浅

ランドスケイプからは契約社数を伸ばすために必要な顧客データ活用方法についてお伝えしました。


1.BtoB企業における自社顧客データ分析。落とし穴とは?

BtoB企業が契約社数を伸ばすために重要なことは何か? それは「どの企業に何を売るか」です。 販売目標を達成できないとき、その対策として有効なことは製品の改良ではありません。 BtoB企業にとって、販売目標を達成するために必要な対策、確実な対策は「ターゲティング」です。 つまり「どの企業に売るか」を論理的に決定することです。 ゴディバジャパンの代表取締役社長ジェローム・シュシャンも著書『ターゲット』の中で、ターゲティングの重要性を述べています。(詳しくはこちらの記事をご覧ください)

自社の強み業界を把握する、すなわちターゲティングの正確性を向上させることを目的に、自社の顧客データの分析を行っているBtoB企業は多いかと思います。 BtoB企業における自社の顧客データ分析。落とし穴があります。

顧客データ分析を実施する場合、母数となるデータが正確に整っている事が重要です。
以下の図をご覧ください。

BtoBマーケティングにおいて属性情報を正確に整えておく意味

BtoB企業が自社の得意な業界がどこなのか?という分析をする場合について具体的に考えてみましょう。 この場合には、自社の顧客データベースに業種情報が付与されていなければ「得意な業界の特定」はできません。 さらに業種情報が存在する顧客データだけで分析を行っても、正確な業種分析はできません。 なぜならば、自社の顧客データベースに漏れなく業種という情報が付与されている状態で、顧客データ分析を行なってはじめて正確な業種別の顧客の分布図を把握できるからです。 当たり前のことなのですが、BtoB企業の顧客データ分析において、意外と見過ごされているポイントです。 注力すべきターゲットを見つけるためには自社の顧客データの分析を行うことは必要です。 しかしながら、顧客データの分析でもっと大切なことが有ります。 それは、顧客データを正確に分析するためには、顧客データベースの整備(データクレンジング名寄せ)を行い、分析項目において「漏れがない」状態にすることが必要なのです。


2.BtoBマーケティングのターゲティングの鍵とは?「シェア」と「スペース」とは?

BtoBマーケティングのターゲティングの鍵とは何なのでしょうか?それは
(1)「シェア(自社の強みセグメント)」
(2)「スペース(自社の伸びしろ)」
を見つけることです。

(1)「シェア(自社の強みセグメント)」を把握したい場合は、自社の顧客データだけを分析し、分布状況を理解するだけでは不十分です。 大切なことは、自社の顧客データを市場全体と比較して分析を行い、シェア率で強みセグメントを把握することです。 たとえば、自社の顧客データを分析した結果、「自社の顧客は情報通信業より製造業が多い」という事がわかったとします。 この場合、そもそもの市場の母数(企業総数)が情報通信業よりも製造業の方が多い、というケースがあります。 したがって、自社の強みセグメントを把握する場合は、市場母数(企業総数)に対してどの程度シェア率を確保できているかが大切です。 BtoBマーケティングにおいてターゲティングの鍵となる(1)「シェア(自社の強みセグメント)」について説明しました。 それでは、ターゲティングの条件としてシェア率が高いセグメントを優先するのが良いか?というと一概にそうではありません。

ここでBtoBマーケティングのターゲティングで重要となるのが(2)「スペース(自社の伸びしろ)」という視点です。下の図をご覧ください。

BtoBマーケティングの考え方。シェア率。

同じ20%のシェアでも、市場の母数を明確に把握することで「スペース(自社の伸びしろ)」がという視点を取得することができます。 これは、「あと何社攻めるべき企業が存在するのか?」というBtoBマーケティングの新規開拓の視点で重要な指標となります。


3.BtoBマーケティング。正確な顧客データ分析を可能にするには?企業情報データベース「LBC」とは?

ランドスケイプでは業種/売上高/従業員数等の企業属性情報、市場の母数となる網羅的な企業データベースを保有しています。 ランドスケイプの持つ法人マスタデータ(LBC)は、日本国内の820万拠点の拠点情報を保有し、本支店、資本関係を紐づけて管理しています。 また、企業データベース「LBC」は最新の情報に更新を行っています。 そのため、多くの企業においてLBCをマスタデータとして導入し、利用しています。

BtoBマーケティングにおいて、自社の顧客データ分析を通じて優先するセグメントを見つけることは大変に重要です。また、顧客データ分析を通じて、下記の2つの指標が判断できれば、その後のマーケティング施策を円滑に運営することができます。

(1)「シェア(自社の強みセグメント)」
(2)「スペース(自社の伸びしろ)」
当社/ランドスケイプのBtoBのお客様は、自社の顧客データと当社の企業データベース「LBC」を同時に利用して顧客分析を行っています。 その結果、当社のBtoBのお客様は強み市場(高いシェア率)で、かつ売上高成長性が見込める市場(豊富なスペース)に対して、マーケティング施策を展開することができているのです。


※セミナー資料、内容に関するお問い合わせ:セミナー事務局  戸崎 
  03-5388-7010 seminar@usonar.co.jp 



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