2019年03月27日
2019年3月15日にイズアソシエイツ社、ランドスケイプの共催セミナー、「富裕層が思わず買ってしまう「レスポンス広告」作成術とは?」を実施しました。以下、実施報告記事となります。
概 要
イズアソシエイツ社は、四半世紀にわたり企業の広告制作を支援しています。
登壇した岩本氏は、同社の代表取締役であると同時に、一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会の代表理事を勤めています。
レスポンス広告に関する書籍も執筆しおり、本セミナーではイズアソシエイツ社のこれまでの富裕層に向けた広告の実践をもとにお話しいたしました。
『確実に販売につなげる 驚きのレスポンス広告作成術』岩本俊幸 著
レスポンス広告とは、未認知の層をターゲットにします。あまりブランドが浸透していない人の興味を引き、実際にアクションを起こしてもらうことが狙いです。
ただし、アクションが欲しいからといって、全ての広告をレスポンス広告にしてはいけません。上図のような認知段階によって、対応すべき広告の形態も変えなければいけません。
既にブランドが浸透しており、認知度の高い購買層に対してはイメージ広告(ブランド広告)を用いるのが有効です。相手の状態によって、適切な形でアプローチしていく必要があり、広告の役割も違ってくるのです。
レスポンス広告に必要な要素として、4つ挙げられます。
・媒体 or リスト
・タイミング
・オファー
・クリエイティブ
ここでは、「オファー」についてお話しします。
「オファー」とは、提供するの意味。マーケティング用語としては「特典」という意味を表します。
つまり、割引クーポンや試供品サンプルなど、広告を見て反応を示してくれた人に、その見返りを提示して、レスポンスを得る営業手法のことです。
「オファー」の効果を高めるものとして、
・商品・サービスと関連していること
・期間が決まっていること
などが上げられます。
このオファーの良し悪しで、レスポンスにはかなり差が出ます。具体的にみていきましょう。
以下の特典では、どちらのレスポンスが高いでしょうか。
イズアソシエイツ社が実際に両パターンで計測してみたところ、
【テストA】の方がレスポンスは良く、事実、【テストB】と比べ倍のレスポンスが得られたのです。
理由として、数字が順番に良くなっていることが一つです。
同じ意味でも、10%、20%、30%というように段々と割引かれる数の上昇が与える印象を最大化させたといえます。
次に、「オファー」の届け方についてもみていきましょう。
答えは「見学」です。
「体験」という表現では少しアクティブな要素を受け取ってしまいます。
スポーツクラブに興味を持っているとして、「体験」では少しハードルが高く、いまいち踏み切れないところ、「見学」だけであればハードルは下がり、行動を促したといえます。このように、受け手側に与える印象がレスポンスの上昇を左右するのです。
ブランドの構築には、基本の「型」があります。
各ステップに従い、顧客との関係構築を進めていくこと、上図はその段階を表しています。
ブランド構築にいたる体系図をイメージするために、PEST分析や3C分析を行ってみましょう。このような分析を行うことにより、施策自体の方向性が明確になり、広告効果を期待することができます。
広告の作成に当たり、効果を出すために必要な要素いくつかを紹介しました。
・SEDブリーフ
レスポンス広告に特化した「SEDブリーフ」を紹介します。
相手の共感を得る効果的な広告を作成するためには、そもそも相手を理解するところから始めなければなりません。理解したうえで、相手に刺さるメッセージ、クリエイティブに着手することが可能になります。その際役に立つのが、「SEDブリーフ」です。
・ペルソナ
ペルソナとは、見込み客の人物像を具体的に想定したものです。
ターゲットとなる人物の消費行動や性格、価値観を捉え、年齢、性別、家族構成まで想定しましょう。
富裕層の場合もこのようにペルソナを設けることで、媒体や、リストは何を使うか。この人物像にはどのようなクリエイティブが有効であるか。選定する支柱となります。
富裕層に向けたクリエイティブについて、どのように考えれば良いのでしょうか。ポイントを紹介します。
富裕層が相手の場合、好感が得られる広告と、拒絶されてしまう広告は極端に分離します。
広告の手法としてよく見られる「煽り」などは如実に嫌われる傾向にあります。煽ってなびくほど、富裕層の方は衝動買いに走らないからです。やはり、ブランドや共感という要素が必要なのです。
「目を引く」という要素一つとっても、ただインパクトのある色や言葉を載せるのではなく、「権威」がなければいけません。ただ気を引くために割引のような「オファー」を用意しても、安売りしたと「高級感」を失ってしまいます。
また、富裕層は、本物志向であり、普遍性を好みます。ですので、由緒ある伝統や精神の継承として、「本物は、親から子へ引き継がれる」といった表現の工夫を施してみるのも、1つの方法だと言えるでしょう。
セミナー内では、実際の広告施策による効果、「SEDブリーフ」の活用方法についてもお話しました。富裕層に向けた広告アプローチとして、どのような分析、クリエイティブが有効なのか。ご興味の方はこちら
株式会社ランドスケイプ 営業部 企画グループ マネージャー 鈴木彩乃
ワールド・ウェルスレポート(キャップジェミニ社調査)では、日本国内の富裕層人口が毎年発表される発表されます。
この調査によると、2018年の日本国内の富裕層(推定試算100万ドル以上)は316万人となっています。
富裕層自体は増加しているものの、高齢化や他社への離反といった課題の散見しています。
当セミナーで、富裕層攻略に最も重要なポイントは「ターゲティング」であると説明しました。
売上を上げたい・顧客数を増やしたいというのは、ブランド企業に関わらず、各社が実現させたい部分です。
最近では、営業支援ツール(SFA)やマーケティングオートメーション(MA)といったツールの導入で、営業活動の効率化に取り組む企業も増えています。
ですが、ツール活用の成否は「ツール内の情報精度に大きく左右される」という点に注意しないとなりません。
ターゲティングの質を疎かにすると、「同じ方に」「いつも同じ案内」がいき、反応率は悪くなる一方。負の連鎖に陥ってしまいます。
また、営業/販売員1名あたり、適切にフォロー出来る顧客数は10~15名程度です。
したがって、「精度の高いコミュニケーションづくり」が売上アップには不可欠となります。
そこで、どうするか。
顧客のポテンシャル(潜在優良顧客)でターゲティングを行うことを紹介しました。
潜在優良顧客とは、①購買力が高いこと。②VIP顧客との嗜好性相似率が高く、自社商品を購入する可能性の高い人々のことを指します。
しかし購買力が高く、嗜好性の合致している方が簡単にわかるならターゲティングに苦労はしないでしょう。
問題は、誰が富裕層なのかわからない・嗜好性の情報も持っていない。そのため、具体的な施策が取れない、という事です。
しかし、ターゲティングの手法が画一的であると、反応率はますます悪くなる一方です。
例えばRFM分析という手法で抽出した場合、RFM分析では購買履歴を基に抽出されます。
すると、いつも購入している方にばかりご案内が送られ、やがて反応率も落ちていく、負の連鎖に陥ってしまいます。
そこでどうするか。顧客のポテンシャル(潜在優良顧客)でターゲティングを行うことを紹介しました。
潜在優良顧客とは、購買力が高く、嗜好性の合致している、自社商品を購入する可能性の高い人々のことを指します。
しかし単純に購買力が高く、嗜好性の合致している方がわかるなら各社苦労はしないでしょう。
問題は誰が富裕層なのかわからない、嗜好性の情報も持っていない。そのため、具体的な施策が取れない、という事です。
具体的な解決策を示しましょう。
ランドスケイプでは独自に構築した210万人の富裕層DBを保有しています。
この富裕層DBを御社の顧客リストとマッチングさせ、自社の顧客リストの中で誰が富裕層なのか、をあぶりだす事が出来ます。
また、個人だけではなく「富裕層世帯」という捉え方をする事も可能です。
こうして自社の顧客リスト内から富裕層を特定する事により、ピンポイントの施策を展開する事が可能になるわけです。
富裕層属性だけではなく、嗜好性情報も掛け合わせる事でさらに自社にとっての優良顧客になりうるターゲットを抽出する事が出来ます。事例、詳細は以下をご覧ください。
富裕層をターゲットとする富裕層マーケティング支援
【事例】サービス業
【事例】ラグジュアリーブランド
【事例】化粧品小売業
【事例】金融業
●[BtoC]書籍「Twitterカンバーセーション・マーケティング」から学ぶ。
~Twitter活用のポイントと企業の取り組みについて~
ランドスケイプでは210万件の富裕層データベースをもとに、ラグジュアリー消費者のネットワークを通じた富裕層サーベイ、デプスインタビュー調査を行っています。詳しくはこちらからパンフレットをダウンロードください。
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富裕層マーケティングやシニアマーケティングに関する情報は、
以下のNoblestate.comに移管しました。
https://www.noblestate.com/
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