BLOG BLOG 海外移住を加速する 中国の富裕層たち

2018年04月18日

富裕層マーケティング"

 かつての上海租界、外灘(バンド)地区にある重厚な西洋建築のビルの中にあるレストランで、40代くらいのエリート中国人たちとディナーの席にいたことがあります。ビルは外灘でも一等地にあり、1階には著名なイタリアブランドのブティック。彼らは、そのビルのプロデューサーでビジネスオーナーであるCさんとその友人たち。有名なファッションデザイナーやコンサルタントなど、いずれもビジネスオーナーであり、所得が高く、洗練されていて、高い教育を受けた人たちです。


 共通しているのは全員が帰国子女であるということ。幼少期から英語で生活し、そのレストランでも皆、中国人同士、英語で話していました。たいていがヨーロッパのボーディングスクールを卒業して、アメリカの大学やアートスクール、デザインスクールに行き、アメリカで仕事をして、それから帰国して自分の仕事を始める。

 彼らは海外に出ても、自国に守るべきもの(家族や資産)があり、Uターンしているわけですが、最近はもう海外に出てそのまま移住してしまう人が増えている。中国のマーケティングサイト、marketingchina.comで中国人富裕層の海外移住の増加について、紹介しています。

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 以下marketingchina.comより抜粋

 中国では海外移住する人たちが、この10年間で加速している。1978年以来、累計1000万人以上の人が移住。これは北京のシンクタンクの調べによる数字だ。

 現在中国には、3億5千万人のミドルクラス消費者と10億人のその予備軍がいるが、彼らが目指すのは海外不動産を買うこと(中国では土地は政府の所有であり、不動産所有が認められていないため)。最も上流の、超富裕層となると、究極の目的はグリーンカードや永住ビザの取得だ。GDPがいまなお年間7%成長を続けるこの国では、海外に居住できるスキームに投資したい人が後を絶たない。

 海外の住宅を買う

 スーパーリッチクラスになると、海外で住宅を買うことができる。たとえば英国であれば中国人は最低300万米ドルの投資をすることで永住資格と教育のサービスを受けることができる。オーストラリアでは同様のスキームが500万豪ドルで提供される。カナダは2008年以来、移民投資スキームの活用で7万人の億万長者中国人が移住している。現在このスキームは中止になっているが、このことは中国人の海外移民に対する潜在的な需要を示すものだ。

 なぜ中国富裕層は
 海外に移住したがるのか?

 では、なぜ中国では富裕層が海外移住を希望するのか。その理由は大きく3つある。

 1.投資の安全性

 第一に投資の安全性である。ヨーロッパ、アメリカ、カナダ、オーストラリアは、財産を維持し、分散投資するには最も良い国々だ。財産の保全 ― これこそ中国の富裕層がもっとも重きを置いて考えることである。なぜなら中国では財産や資産について、諸外国と同等の法的権利や安全が保証されていないからだ。

 2.中国都市部の
   生活コストの高さ

 ここ何年間かのあいだに広州、上海、南京、北京、深センなどの主要都市では、住宅価格が少なくとも20%は高騰している。上海近郊では、ここ5年で40%高騰し、100平米のアパートが725,000米ドル(500万元)の値をつけている。本国の居住スペースが何百万ドルと高騰するなか、海外に部分的にでも居住するか、完全移住するという選択は、むしろ経済的な選択なのである。

 3.子弟の教育

 子どもたちにはネイティブ・イングリッシュで教育を受けさせたい。多くの親が自分の子どもにそう望んでおり、教育は移住の大きな理由となっている。留学を希望する親は多く、上海アカデミーの調査によれば57%の親ができることなら子どもを留学させたいと考えている。

 だから教育の特典が付いた海外移住スキームは、ますます人気。みんなが自分の家族には最高の教育を受けさせたいと考えている。

 子どもが大挙して海外に留学すると、その家族も海外に住居を買い求めるという循環が生まれる。子どもたちは比較的長期間、海外に住むし、学業を終えてからも住み続ける場合もあるからだ。1978年以降に留学した400万人の中国人のうち、半数は中国に帰ってきていないという教育部の統計がある。しかし、より非公式なデータでは、その割合はもっと大きいだろうと言われている。


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 この記事でも海外へ行く理由として教育(留学)が3番めに上がっているように、富裕層は質の高い教育は非常に重要と考えています。加速度的に富の蓄積を進めてきた富裕層は、人生で十分な成功を納め、あるライフステージに差し掛かった時にふと、究極の目的は、次世代に何かを伝えることだと思うようになるのでしょう。自分さえ良ければ良しとするのでなく、次の時代を生きていく子孫や、そのまわりの人たちも繁栄し、よくなっていくことを願う。教育への投資願望は、その現れかと思うのです。


参照サイト:Marketing China
cover photo: Makoto Nakashima "PC100209″
※この写真はイメージです。


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