BLOG BLOG グレートカンパニー視察ツアー

2014年10月23日

営業本部の佐藤です。
10月5日より約1週間の日程で、船井総研が主催するグレートカンパニー視察ツアーに参加
してきました。ツアーで訪れたのは、アメリカ東海岸のニューヨークとボストンの2都市です。
ちょうど秋の始まり時期で、気持ちの良い気候と天気に恵まれたツアーとなりました。

視察ツアーの大きなテーマが「働き甲斐のある会社」です。今回は民間企業以外に大学や
病院、NPO法人などが視察先に含まれているあたりが、例年のツアーと違う特徴でもあります。

全体を通して勉強できたことは、報酬以外で「組織(会社)に属していることへの特別感」が
「働き甲斐」につながるということです。例えば、日々こなしている自分の仕事がお金を得る
ための手段のみではなく、社会問題び解決につながっていたり、自分自身の成長を自己実現
できる環境がある、などがそれにあたります。


5泊7日という工程の中で、11社の講演や会社訪問を体験してきました。その中からいくつか
ご紹介します。


■Teach for America
NPO法人でありながらハーバード大学の卒業生18%が就職を希望するなど、Googleや
Appleなどを抑えて就職したい企業NO1に選ばれている団体です。
「よい教育をすべての子供に」をコンセプトに教育格差への問題解決を目指しています。
具体的には対象となる学校へ教師を2年間派遣し教育現場の改革を行うというものになります。

2年後、その人材をGEやゴールドサックスなどの名企業がこぞって獲得したがるとのことです。
その理由は2年間で身に着けるリーダーシップスキルにあります。講演された方の話では、
教師というポジションは一般企業の課長職レベルの環境に匹敵するため、短期間でリーダー
シップを身に着けることができるとのことです。そんな厳しい環境に放り込むことによって、
半ば強制的にリーダーシップが身に付くとお聞きしました。

意欲の高い学生であれば、厳しい環境であっても、自分の成長を優先して就職先を選定する
はずです。そんな方にTeach for Americaが提供しているものは高額の給与ではなく、以下2つ
と言い切っています。

・徹底した自己実現できる環境
・社会貢献を実感できる環境

意識の高い人が集まる理由がわかる気がします。

Teach for Americaの講演ではTeach for Japanの松田代表のお話も聞くことができました。

■IBM
ニューヨークのマンハッタンにあるIBM本社へ訪問し、Watson(ワトソン)というビッグデータを
活用した人工知能のようなサービスの講演を聞きました。

過去、サーバやパソコンで一世を風靡したIBMですが、最近では過去の花形事業を売却したり
して新たなサービスモデルの企業に生まれ変わろうとしています。その中心となるサービスに
位置づけられているのがこのWatsonです。このサービス名はIBM創業者の名前からとっており、
そのあたりにもIBMの本気度が伺えます。提携してる医療機関では実際に活用が進んでいると
のことでした。

講演内のデモでは料理のレシピを作成する例が紹介されました。希望の食材を登録すると、
おすすめの調理法が出てくるというものです。ここまでではそれほど驚きはなかったのですが、
実際に調理し食べてみた後「ちょっと甘かった」などの感想を登録すると、次回はその意見までも
加味されてた結果がかえってくるとのことでした。

正直なところ自分自身の生活にこのWatsonがどう関わってくるのか、まだまだピンと来ていま
せんが。遠くない将来、当たり前のように活用されているのかもしれません。

IBM社内の廊下。企業理念でもある「THINK」が様々な言語で書かれていました。

■マサチューセッツ工科大学(MIT)/ハーバード大学
世界を代表するこの2校を見ることができました。そこで勉強することができたのは、なぜ2校とも
常に世界のトップにいられるのか?ということです。重要なポイントは大学のブランドでした。

アメリカ最古の大学であるハーバードは、開校当初は少数の学生が集まり、その方々の小さな
成功が更なる優秀な生徒を集め、さらにその生徒の成功が更なる・・・・といった長年のサイクルが大学のブランドを高め世界のトップでいられる秘訣なのだそうです。また、大学名を無許可に使用されていないかをチェックする専門の部署を初めて設置したのもハーバード大学だそうです。

卒業生も在校生も自分がMIT/ハーバードだということに誇りをもっている印象が強くの残りました。


MITの講堂とその前の広場です。この広場で卒業式が行われるそうです。

ハーバード大学キャンパス内にある創設者の銅像。実は創設者本人ではないらしく、その理由は様々な説があるらしいです。

■Habspot
インバウンドマーケティングのプラットフォームを提供している会社です。今回の視察の中ではランドスケイプのビジネスにもっとも近いサービスの企業でした。最近までビッグデータ=Habspotというニュアンスの記事なども多くあったくらいの企業です。まだ創業して8年ですが、すでに年商80億円にまで規模を拡大しています。

講演した方はマイクロソフト出身で、Habspotではマーケティングを担当されています。マイクロソフト
という大企業の肩書以上の魅力と将来性のある会社なのでしょう。

MIT出身の方が創業し、現在は平均27歳という頭脳集団。ほとんどの従業員は勤務時間も勤務場所の縛りもなく自由に好きな場所で仕事をしているそうです。また有給休暇の日数も決まっておらず、原則では好きなだけ有給を取得しても良いという環境。社内には無料のカフェもあり、ビールもOK!と羨ましいかぎりですが、もちろんきちんと仕事で成果あげる前提ということは言うまでもありません。


■マリオット・インターナショナル
リッツカールトンなども含む世界的なホテルチェーンです。全世界で3700もの宿泊施設を運営し、従業員数は15万人を超える大企業です。驚くのは福利厚生。マリオットに3か月以上勤めると、世界中のマリオットを約30%OFFで利用できます。また、勤続25年を超えると、なんと生涯1週間に3日までの宿泊が無料!死ぬまでです。驚きの福利厚生です。仕事でつらいことがあっても、この目標を糧に踏みとどまった人も多いでしょう。。

ちなみにリッツカールトンではブランド維持のため、マリオットの名前は極力見えないようにしているそうです。


今回の視察ツアーを通して印象に残っているのは、お会いした方々が非常に自信満々で自慢げにお話されてました自分の所属する会社や組織、提供するサービスに対し、特別で誇らしいと思っています。素晴らしいことですし、何より働いている本人が充実して幸せだと思います。

また個人的なことですが、私自身14年ぶりにニューヨークへ行くことができました。前回はあの9・11の前です。今回、ツアーの合間にグラウンド・ゼロに足を運べたことは感銘深いものがありました。

1週間弱で11社を回るという忙しいツアーでしたが、個人ではとても経験できない場所を訪れることが出来ました。この貴重な体験を今後の営業活動にも活かしていきたいと思います。