BLOG BLOG 社会情勢を考える「経済時局セミナー」実施報告~ 安倍晋三氏が登壇 ~

2012年08月02日

2012年8月2日に「社会情勢を考える 『経済時局セミナー』 」を実施いたしました。
本セミナーは、安倍晋三氏に特別に登壇いただき開催いたしました。
ご参加いただきました皆様、誠にありがとうございました。


【第1部】「日本再建」

第1部では、安倍晋三氏より、「【日本再建】~社会情勢を考える~」というテーマでお話しいただきました。
様々な事例を元に、経済成長のためには以下3点の政策が必要だとご教授いただきました。

まず第一に金融政策です。
円高+デフレはチャンスです。安価に紙幣を増刷することができる今だからこそ、紙幣増刷をすべきです。紙幣増刷というとインフレを懸念する方がいますが、インフレは発展途上国では懸念材料になるものの、先進国では懸念する必要はありません。むしろ先進国ではデフレが問題なのです。そのため紙幣を増刷しデフレから脱却する。デフレから脱却できれば、円安に動き、そして輸出競争力を強化することが日本の経済成長につながるというお話がありました。
現在1ドル=80円前後ですが、90円ぐらいが望ましく、デフレで名目GDPが減少すれば、増税しても税収は増えない。減税しても名目GDPが増えれば、税収は増加することをお話いただきました。

次に、公共事業や新しい技術への投資です。
公共事業は、無駄と捉えられる部分もありましたが、マクロ経済から考えると必要です。
また新しい技術でいえば、「スーパーコンピューター京」が話題になりました。例えば、ある製薬会社はこの「京」の優れた計算技術を用いることで、短期間での医薬品提供が実現しました。
イノベーションは富につながります。国家は、このような新技術やビジネスアイディアに支援を行い、経済を成長させていく必要があるというお話がありました。

最後に外交です。
外交は、過去の歴史を踏まえた上での駆け引きが必要だというお話がありました。
TPPに関しては、「TPP交渉自体には賛成、ただし守るべきものは守るべき」とのお話でした。相手国だけでなく、それ以外の各国に対する姿勢・言い回しも重要であるとのお話を伺いました。
また、中国へ初めて日本米を輸出した際の戦略や取り組みなどをお話いただきました。

税収減収、支出増大、労働者人口の減少、生活保護世帯の増加など、現在の日本は多くの課題を抱えていますが、これらの課題を解決するには、思い切って踏み込んだ改革を行わないと破るべき壁は破れません。またある程度うまくいく改革はありえません。改革にはどうしても副作用があり、破片が飛ぶだろうし、怪我する場合や、大きな穴が開く場合もあります。そのような場合は、きちんと間違いを認めて修正していけば良い。現在の日本は危険な状況が続いているため、このような確固たる決意で政府及び日本銀行が協力して戦いを挑む必要があるというお話がありました。


様々な改革案をお話いただきましたが、これらの改革案の目的である「日本列島に住む私たちが日本人に生まれて幸せを感じ、日本に生まれたことに誇りを感じられる国にする」を見失わず、改革を推進していくという安倍晋三氏の強い信念や考え方は、ビジネスを行う私たちの立場に置き換えても当てはまることが多く、強く感銘を受けた方も多かったのではないかと思います。

本セミナーでは、現在の不安定な社会情勢の中で、私たちは何を考え、何に可能性を見出していけば良いのか?物事を深く考え、行動するきっかけになればと思います。


【第2部】【現在の社会情勢におけるマーケティング】統計とランドスケイプのデータから見る顧客セグメンテーションとターゲティング

第2部では、弊社取締役 池田より、前半はSTPのおさらいと、その事例として米国大統領選挙でバラク・オバマ氏が用いたマイクロターゲティングについてお話いたしました。
また後半は、今後も増加し続ける情報(ビッグデータ)を自社に有利に活用していく上で、どのような視点・技術が必要かという観点で、米国の大学でのビッグデータ活用事例をご紹介いたしました。

■STP
まずSTPとは、「セグメンテーション(Segmentation)」「ターゲティング(Targeting)」「ポジショニング(Positioning)」の3つの頭文字をとったもので、フィリップ・コトラーが提唱したものです。マーケティングの目的である「市場の中でどのような顧客に対してどのような価値を提供するのか」という問題を明確にするために利用されます。

1.Segmentation(セグメンテーション)
まずはセグメンテーションです。市場全体をマーケティング対象にするのではなく、一部の顧客層を絞り込むための前準備になります。市場の中で、特定のグループとそのニーズを発見します。

絞り込む方法として、基本的には以下の4つの方法があることをご説明いたしました。
①デモグラフィック(人口統計学的属性)
②サイコグラフィック(心理的属性)
③ビヘイビアリスティック(行動的属性)
④ジオグラフィック(地理的属性)

対企業の場合は、ファーモグラフィック(住所、設立年、売上高、業種、従業員数、利益高、事業所数など)の変数を活用することをお話いたしました。

2.Targeting(ターゲティング)
次にターゲティング(ターゲット選定)です。セグメントした結果、アプローチすべき対象マーケットを選定します。
ターゲティングする上での指標は主に以下の3つになることをお話いたしました。
①マーケットサイズと成長性があるセグメント
②他社に比べて競合優位性があるセグメント
③マーケットと商品・サービスがフィットするセグメント

3.Positioning(ポジショニング)
最後はポジショニングです。セグメンテーションやターゲティングのように企業視点ではなく、商品・サービスがターゲット層から、どう思われたいのかという顧客視点の指標になります。


■マイクロターゲティング
次にSTPの事例として、2008年の米国大統領選挙でバラク・オバマ氏が用いたマイクロターゲティングという手法をお話いたしました。
このマイクロターゲティングは、説得すれば支持してくれそうな有権者の発掘と説得が狙いで、説得すれば支持してくれそうな人を特定して、その対象のみに時間と費用をかける事例になります。
逆に言えば既存支持層や、不支持層には最低限のコストしか投下しないため、効率的に支持層を増加させることが可能になります。

具体的には、米国国勢調査局や労働統計局などの統計データや、民間のデータベース会社であるアクシオムやエクスペリアン が提供する消費者のデータや、数十万人の有権者からの調査を元に、どのように浮動層を発見して選挙活動をしていたのかをお話いたしました。

■米国の大学でのビッグデータ活用事例
アリゾナ州立大学のeアドバイザーシステムやオースティン・ピーイ州立大学のアルゴリズムを用いた学生指導などをご紹介いたしました。これらのシステムは、学生が入学する時点で、過去の高校での成績などにアクセスし、過去の統計を元に、生徒が希望したコースを受講することで最終的に得る成績を予測するシステムです。
現在、米国の大学では、4年間で卒業する生徒は全体の36%という状況であり、大学側は何とかこれを改善する必要に迫られていました。そこでこれらのシステムを用いて、様々な膨大なデータを分析することで、一人ひとりの生徒に対して数字を持って助言することが可能になりました。

日本にも、様々な統計データがあり、弊社でも企業情報や消費者情報など様々なデータを保有しています。
ノラン&マクファーランの「IT戦略4つのモード」で示されるように、比較的歴史の新しいITに関してもフレームワークが提示されていますが、今まで以上に増加するデータの分析やデータの活用方法についてはまだまだこれからの分野になります。そのため、様々なデータを収集し分析し、活用できる基盤を構築することは、他社との差別化に繋がる時代です。


本セミナーにご参加いただいた皆様には、ぜひ今まで以上にデータの収集や分析、活用について競争優位性を生み出す可能性 のある分野として引き続き取り組んでいただければ幸いです。

ご参加いただいた皆様をはじめ、ご講演いただいた安倍晋三氏、誠にありがとうございました。

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