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2011年02月11日

こんにちは、マーケの高木です。
今月27日は、東京マラソンですね。
2007年から毎年、このくらいの時期に実施しており、今年で5回目になります。「テレビで見たことがある」とか、「実際に出場した」「ボランティアで参加した」「沿道で応援した」など、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
でも、実は、やっているのは知っているけど、夜のニュースで軽く見ただけで、ニューヨークシティマラソンとかロンドンマラソン、ホノルルマラソンを知っているのと同じくらいで、それらを知らない程度に知らないという方もいるのではないでしょうか。
そういう私も実は、東京のどのあたりを走っているのか、毎年何月にやっているのか、何人ぐらい参加しているのかなど、実態は何も知りません。テレビの生放送でも見たことがありません。
そこで、今回は、この東京マラソンについて、基本的な情報をまとめてみることとします。
1)はじめに
まずは、生い立ちから入りますと、東京マラソンはエリート選手向けの大会「東京国際マラソン」と「東京国際女子マラソン」、そして市民ランナー向けの大会である「東京シティロードレース」を一つにまとめたものになります。構想としては、ニューヨークシティマラソンのような市民参加型の大型のマラソン大会を実施することで、東京オリンピック誘致アピールの一環でもあったようです。
2011年大会では、「第95回日本陸上競技選手権大会男子マラソン」と「第13回世界陸上競技選手権大会男子代表選手選考競技会」を兼ねているようです。年によってはオリンピックの代表選手選考会を兼ねることもあります(2008年第二回大会)。
そんな東京マラソンですが、見どころは何と言っても、東京のど真ん中を3万人を超えるランナーが走ることでしょう。続いては、そのコースをご紹介します。
①Start~5km 新宿都庁~靖国通り;歌舞伎町~飯田橋
 はじめの5kmは、西新宿のビル群の間を抜け、歌舞伎町を左手に見ながら靖国通りを、市ヶ谷を通って、ずっと下り続け(高低差30m程度)、飯田橋まで西から東へと走ります。
②5km~10km 飯田橋~皇居周辺~日比谷公園
 飯田橋を過ぎると、ここからは皇居の周囲を時計回りに日比谷公園まで走ります。10kmランナーはここでFinishになります。日比谷公園は東京大マラソン祭りのメイン会場で、屋台が出たりパフォーマンスが見れたりと、お祭り気分を楽しめます。
③10km~15km 日比谷公園~芝公園;東京タワー~泉岳寺
 日比谷公園からは、品川方面へ箱根駅伝と同じコースを南下していきます。途中芝公園の東京タワーと一緒に記念写真を撮りながら、泉岳寺へと向かいます。日比谷~品川区間は品川で折り返しになっているため、南下していく人は、北上していくエリート選手とすれ違うことになります。
④15km~20km 泉岳寺~品川~新橋/汐留
 泉岳寺を過ぎ品川の手前で折り返し、来た道を新橋付近まで戻ります。
⑤20km~25km 新橋/汐留~銀座4丁目交差点~東日本橋
 中間地点を過ぎると、銀座4丁目の交差点で左折し、デパートが立ち並ぶ中央通りを北上します。沿道の応援も一番多くなる場所で、疲れてきたところを声援に後押ししてもらえます。
⑥25km~30km 東日本橋~浅草;吾妻橋~東日本橋
 華やかな銀座を抜けると、一転して隅田川沿いを北上し、雷門で有名な浅草で二回目の折り返しになります。
⑦30km~35km 東日本橋~銀座4丁目交差点~築地
 再度銀座に戻ってくると、今度は銀座4丁目の交差点を左折し、歌舞伎座を横目に築地を目指します。
⑧35km~Finish 築地~月島/晴海~東京ビッグサイト
 ここまで来れば、あと残りわずかというところですが、佃大橋など、最後に10m程度の高低差があり、疲れた体に応えます。近年の開発で大型商業施設やタワーマンションが立ち並ぶ豊洲を抜けると東京ビッグサイトでFinish。
2)データで見る東京マラソン
さて、何となく雰囲気が分かってきたところで、過去の東京マラソンに関する各種データを見てみることとしましょう。
<過去の東京マラソン>
表.jpg
・まず、気になるのは、開催日ですね。はじめの2回は過去の国際東京マラソンの開催日(2月の第3日曜)を踏襲していたようですが、第三回大会は3月ですし、今年が2月27日ですので、4回、5回大会は第4日曜開催になっています。あいにく詳しいことは分かりませんでしたが、その他の大会との兼ね合いで、エリート選手が参加しやすい日程で調整していて、ようやく2月の第4日曜日で落ち着くようです。
・続いて、驚いたのは、完走率が非常に高いことですね。昨年は若干落ちたものの、94%を超えており、前の3回は96%を超えています。一応、制限時間が7時間と決まっていますので、意気込みの高い人が多く参加している結果なのでしょう。
・そして、一番気になったのは、雨が多いことです。通常12月、1月、2月は年間の中でも雨の少ない季節ですので、これだけ雨の日にあたっているというのは、珍しいでしょう。ちなみに、気象庁の1カ月予報によると、今年の2月は例年より降水量が多い確率が高いようです。今週末は天気が荒れるようですので、ここで降っておいて、大会当日は晴れると良いですね。
3)海外の市民参加型マラソン
東京マラソンに関する各種数値も分かったきたところで、視点を変えて海外の大会を見てみましょう。
有名どころの3大会を選んでみました。
■ニューヨークシティマラソン
1970年より毎年開催している、歴史の古いシティマラソン。毎年11月の第一日曜日に開催し、35,000人を超える人が完走するという、人気のマラソンです。ニューヨーク市を通りひとまわりして、マンハッタンでゴール。近年は、NGグループがタイトル・スポンサーをしているそうです。
■ロンドンマラソン
1981年以来毎年開催しているシティマラソン。毎年4月に開催し、こちらも約35,000人の出走者が参加する人気のマラソンです。ロンドン市内の、タワーブリッジやロンドン塔、バッキンガム宮殿などの観光名所を走り抜けます。ニューヨークシティマラソンを参考にして開始したマラソンです。
■ホノルルマラソン
1973年より毎年開催している、全米4大マラソン大会の1つ。毎年12月第2日曜日に開催し、2万人以上が完走しています。1985年大会以降、日本航空(JAL)が協賛している大会で、正式な大会名は「JALホノルルマラソン」と言います。ハワイ州オアフ島ホノルル市を走るのですが、気温が高いうえに、アップダウンが激しいため、「界記録が決して出ないコース」とまで言われています。日本人参加者が非常に多いことでも有名で、参加者のうち半数以上が日本人というのも特徴的です。
4)最後に
色々と東京マラソンについて見てきましたが、ここまで見てきたら参加してみたいなという気になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。「ウィキペディアや公式ページ、書籍の情報をまとめたものを読んだくらいで、参加したくなるか」という声が聞こえなくもないですが、最後は強引に「東京マラソンを走るには」という内容で締めくくりたいと思います。
■応募方法
まずは、応募しないと始まりません。今年の大会はもう閉め切られていますので、2012年大会の申し込み受付が6月ごろに開始するので、そこまで待ちましょう。申し込みは、インターネットか専用郵便振替用紙で受け付けています。8月半ばに締め切り、10月上旬に抽選結果が発表され、10月下旬までに参加料を振り込みます。参加料は、フルマラソンは1万円、10kmは5千円です。加えて、500円~705円の手数料がかかります。
入金すると、大会の1か月前に参加案内が郵送されます。そして、大会前日までの3日間の間に、参加受付を済ませ、当日を迎えます。
近年のランニングブームにより、応募者が増加しており、2011年大会はマラソンと10kmで合わせて335,147人が応募し、何と、倍率はマラソンで9.2倍、10kmでは13.6倍だったそうです。毎年応募しても9年後まで参加できないかも知れないのかと思うと、ブームが去ってくれればと思ってしまいますが、そうすると自分の参加したいという熱も去ってしまっているかも知れませんね。。。
■身体づくり
「何となく応募してみたら、当選してしまった」などと悠長なことを言っていると、10月からの約5カ月でフルマラソンを走ることのできる身体を作らなければいけない、という無茶な状況に陥ってしまいます。ですので、応募する場合は、当選が決まる前から定期的に走り始め、足腰を鍛えておく必要がありそうです。
実際の身体づくりに関しては、最近のランニングブームのおかげで、専門雑誌も多く出ていますし、ジムなどでも一から走り方を教えてくれる教室を開いているところなどもありますので、自分にあった方法を見つけやすい環境にあるのではないかと思います。あとは、スポーツ用品店にオシャレなウェアやシューズがそろっていますので、楽しく走れそうな気に入ったウェアとシューズを手に入れ、気持ちよく走れる場所を見つければ準備万端です。家の近くにはあまりいい場所がない、という人でも、都内であれば土日に少し遠出すれば、皇居周回や神宮外苑・代々木公園・駒沢オリンピック公園・葛西臨海公園・夢の島公園・井の頭公園・砧公園などなど、気持ちよく走ることのできる場所は一杯あります。『東京周辺ランニングコースガイド』という本に、東京周辺のコースが23か所まとめられていますので、お住まいの地域の近くで良いコースが見つかるかも知れません。
あと、マニアックな参考図書として、お笑い芸人の水道橋博士の『筋肉バカの壁 博士の異常な健康 Part2』が面白いです。こちらは、彼のコンビ名「浅草キッド」と格闘家「山本"キッド"徳郁」をかけ、山本キッドと同じ体系になって、フルマラソンを完走することができるのか、という無茶な挑戦を目指した日々が綴られています。
その他にも、面白そうな書籍は一杯ありますが、一通り読み漁って満足してしまい走る気力がなくなった、何てことにならないうちに、走り出したほうが早そうです。という私も、長距離は苦手で・・・と避けてきていましたが、来年の東京マラソンにはとりあえず応募してみて、ランニングを開始してみようかと思います。
記;高木
<参考図書>
ダイヤモンド社編『東京マラソン完全ガイド』ダイヤモンド社、2007年
水道橋博士『筋肉バカの壁 博士の異常な健康 Part2』アスペクト、2007年
川崎吉光『東京周辺ランニングコースガイド』山と渓谷社、2006年
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(写真;2008年 東京マラソン)