CEOメッセージ
創業した1990年からいろいろな事がありました。
ITがらみでは、パソコンの普及、ノベルのNetWareの売却、Windows95の発売、モバイルとネットの普及、グループウェアのロータスノーツのIBMでの買収、検索エンジンの発展、eメールとバナー広告の興亡、カタログ通販からeコマース、SNSやブログなどCGMの普遍化、そしてもはや話題にもならなくなったパソコンの、とりわけCPUと記憶装置の進化、通信環境。
1997年に竣工した東京オペラシティを見ているだけでも、ブラウザで一世を風靡した企業の日本支社が、数年して無料のブラウザに駆逐され、弊社の一つ上の階にあった当時アメリカ最大のプロバイダーに買収され、そして親子とも実質的に消滅。ライバルの資本を受けるほど弱っていた最上階だったアップルがiMacで復活し、iPod、 iPhone、 iPadと世界をリードしました。
そして大家でもあり株主でもある第一生命は株式化しました。
出て行った会社、消えた会社。
経済面での変化も思い出すのも困難なほどに激変しました。金融・不動産バブルの崩壊、相次ぐ金融機関の倒産と合併、ITバブルと新興市場ベンチャーの攻勢と没落、中国の急成長と・・・
特定の会社を見ているだけでも乱高下の激しさには絶句します。世界最大の自動車会社、日本最大の光学機械メーカー、数年前最大の人材派遣会社、あまたのITベンチャー、フリースで、アパレル会社史上最高売上を記録した企業の没落と復興、事故での複数の食品メーカーの消滅、日本最大の地主ともいわれた鉄道親会社のオーナーの逮捕、日本最大のスーパー起業家の終焉・・・
そもそも戦後からほぼ一貫して政権を支配していた自由民主党のあっけない終焉。これはソビエト連邦や藤原氏の支配や徳川幕府のような「永久政権」と思われていた政府や体制の崩壊に匹敵する衝撃がありました。さらに80%の支持率からの与党の衰退。
一時的に、一世を風靡した組織や権力者があっというまに足腰をふらつかせる時代。とくに最近は、時間の流れが早くなっているようです。
話があまりに飛んで、引くかも知れませんが、カール・マルクスが共産主義理論のヒントの一つにしたという旧約聖書「ダニエル書」の第七章に、
7:3
四つの大きな獣が海からあがってきた。その形は、おのおの異なり、
7:4
第一のものは、獅子のようで、鷲の翼をもっていたが、わたしが見ていると、その翼は抜きとられ、また地から起されて、人の様に二本の足で立たされ、かつ人の心が与えられた。
7:5
見よ、第二の獣は熊のようであった。これはその身体の一方を上げ、その口の歯の間に、三本の肋骨をくわえていたが、これに向かって「起きあがって、多くの肉を食らえ」と言う声があった。
7:6
その後わたしが見たのは、豹のような獣で、その背には鳥の翼が四つあった。またこの獣には四つの頭があり、主権が与えられた。
7:7
その後わたしが夜の幻のうちに見た第四の獣は、恐ろしい、ものすごい、非常に強いもので、大きな鉄の歯があり、食らい、かつ、かみ砕いて、その残りを足で踏みつけた。これは、その前に出たすべての獣と違って、十の角を持っていた。
http://ja.wikisource.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%8B%E3%82%A8%E3%83%AB%E6%9B%B8(%E5%8F%A3%E8%AA%9E%E8%A8%B3)
この「ダニエル書」での四つの獣とは、後世の解釈も入れて、バビロン帝国、ペルシャ帝国、アレクサンドロス・マケドニア帝国、ローマ帝国のことだそうです。ユダヤ人を支配したこれら圧倒的な大帝国も、いつしか移ろい消えゆく姿を述べたものです。支配が永久的に見える巨大な勢力も永続しない。
このダニエル書第七章の主題は「わがユダヤ人のようにタルムードなどの中核のある組織は永続する。理念なき欲望組織はいかに権勢を極めようとあっけなく崩壊する」です。
我田引水ですが、弊社も企業理念は
「個人情報と法人情報の一元化により社会に効率と安全とプライバシーを提供する」
で一貫してきました。一部修正して
「固有名詞の一元化により社会に効率と安全とプライバシーを提供する」
にしましたが何も変わってないと思います。
また弊社のお取引先様には、軸のぶれない経営を続ける尊敬すべき企業が数多くいらっしゃいます。
データベースの構築は海辺の砂浜で城を築くような作業の繰り返しです。そういう企業姿勢に共感いただけるお取引先様と、良好な関係を永続することが私の願いです。


