BLOG BLOG ぐるっとパス2010

2010年08月06日

《ぐるっとパス 2010》 

8月もそろそろ中盤。これから、なんらかの形で夏季休暇をとられる企業さまも多いようです。
弊社は、9日(月),10日(火)と営業致しますが、 11日(水)から15日(日)まで休業とさせていただきます。

ということで、今日のブログは、ちょっと夏休み用にしてエンターテイメント系のチケットブックのご紹介をしてしまいます。

タイトルにある"ぐるっとパス"をご存じでしょうか。

これは、東京都歴史文化財団が毎年発売しているもので、都内の主要な博物館/美術館/動物園/植物園/水族館など70カ所が無料または割引で入場可能なチケットブックです。(関西版もあり、違う団体が同じような仕組みで発売しています)

入場可能な施設をざっとまとめると美術関係(洋画、日本画、彫刻等)が33施設、博物館/科学館/文学館などが30施設。動植物園・水族館などが7施設となっています。

この70施設の内、無料で入場できる場所はざっと数えて60施設ほど。無料総額でいうと28000円以上はあるようです。

販売価格は2000円。有効期間は使用開始から2か月で、1施設に1度限り入場可能というルールです。

このチケット。私は、ここ数年、年に3-4回ほど購入していますが、実際に2か月で回る数を平均で言えば15施設ほど。無料相当額でいえば、10000円くらいというところです。2か月の間に、チケットを使うのは、6~8日くらいのものですから、まあこんなものかなと思っています。

ただ、このチケットを使ってみて、すごく良いと思うのは、自分の全く興味のない領域の施設の展示にも足を向けることになることではないかと思っています。

過去見た中で、あれは凄かったと思い出す展示でいうと、東京都庭園美術館(旧朝香宮で行われた「Stich by Stich 針と糸で描くわたし」という"刺繍"の展示会。題名だけでいうとチマチマした手芸の世界にしか思えないものですが、作者自身の内面を抉る・世を突き刺すような作品や旧宮家の入口ロビーの大きな空間を見事に使った3次元の巨大な作品があったりと、油絵や彫刻なんぞどうでもいいと思えるほどのシロモノでございました。

浮世絵・日本画なども、全く興味のないところだったのですが、最近、少しは面白くなってきて見たい作品がどこで見られるのか探して行くようになったりしています。(日本のこういうものは紫外線に弱いそうで、作品保護のため数年に1回くらいしかオモテに出てこないものもあるようです。本当に見たいものは1枚なのに1000円かよーと悩むのですが)。

あとは、葛西臨海水族園のマグロの回遊。これ、高速で多数のマグロが泳いでいるのですが、右回りに98%くらいのマグロさんが回る中に、左回りをするマグロさんがいて、とても危ないはずなのに、どんなに長く観察してもぶつからないのです。自動車メーカーの技術者がこれをみて、衝突を自動回避するクルマの開発に没頭している。という話も聞いてますが、あの水槽は、泊まり込みで見てみたいくらいの魅力があります。

この70施設、西は八王子、東は江戸川区、北は北区、南は江東区まで分布していますが、東京駅・皇居近辺や、上野周辺は日本を代表する施設が充実しており、1日で何カ所も回ることは、むずかしくなく、2000円くらいであれば、簡単に回収できます。

さて、最後ですが、この70という施設数。どう思われたでしょう。都内にいくつの美術館や博物館や記念館があるか、調べようとしたのですが、どうやら400カ所以上のようで、漏れているものの方が遙かに多いです。このチケットブックに参加していない公立施設の他、個人や企業や学校法人、宗教法人が所有しているもの、企業や団体が自社の建物の一部を展示エリアとして開放しているものなど、態様はさまざまでとても数えきれません。また、チケットブックという形態上、最初から無料のものは、どれほど有名でも収録されていない訳で仮にこの70館を制覇をしたとしても、まだまだ見尽くせないのが、東京の文化施設ということのようです。

夏休みから2か月間なら芸術の秋まで使えるこのチケット。一度お使いになってはどうでしょう?


<無料入場可能な施設のうち比較的大規模または有名なもの>
◆美術館系・・国立西洋美術館/東京国立近代美術館/東京都現代美術館/三井記念美術館/ブリヂストン美術館/松岡美術館/東京オペラシティアートギャラリー

◆博物館系・・国立科学博物館/東京都江戸東京博物館/地下鉄博物館/船の科学館/日本科学未来館/江戸東京たてもの園/古代オリエント博物館/文化学園服飾博物館

◆動植物園系・・恩賜上野動物園/夢の島熱帯植物館/葛西臨海水族園/井の頭自然文化園/神代植物公園/多摩動物公園

                                                           <記:古沢>                                                    

詳しくは → 「東京・ミュージアム ぐるっとパス2010(東京都歴史文化財団)」

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※ このチケットブックは参加施設の窓口(チケット売り場やミュージアムショップ)のほか、一部の書店(都内のリブロ)でも販売されています。地下鉄の1日乗車券とセットで割引きとなっているものもあり、これは都営・メトロの定期券窓口などで売られているようです。