BLOG BLOG 「2010年日本の広告費」(電通)と「2010年世界のFacebook広告費」(emarketer)

2011年02月25日

こんにちは、マーケの高木です。
先日23日、株式会社電通より「2010年日本の広告費」が発表されました。
今週のブログは「2010年日本の広告費」をネタに書こうと決めていたため、まだかまだか・・・という思いで、私などはニュースリリースをチェックしておりました。そんな不純な理由でなく、純粋に業界別の出稿状況やメディアの選定状況など、マーケティング活動を把握するために、発表を待っていた方も多いのではないでしょうか。
■2010年の日本の広告費は5兆8,427億円、前年比98.7%
昨年2010年1年間の日本の総広告費は5兆8,427億円で、前年の2009年の5兆9,222億円から1.3%の減少でした。2004年から2007年まで毎年増加し続け、2007年には7兆を超えていましたが、2008年の世界同時不況以降、2008年・2009年・2010年と3年連続での前年比減となりました。2009年の広告費が前年比88.5%で、11.5%も減少したことと比較すると、減少幅は下げ止まりの傾向が見られます。
下げ止まりの背景としては、緩やかな景気回復傾向と企業の業績改善、冬季五輪・FIFAワールド杯・上海万博などの大型のイベントが開催されたことのほか、エコカー補助金やエコポイント等の政策の影響とみられています。
広告媒体別に見ると、テレビ広告が前年比101.1%、衛星メディア関連広告費が前年比11.5%、インターネット広告費が前年比109.6%、POPが100.2%と、2009年よりプラスに転じました。特に、媒体別の構成比29.6%を占めるテレビと、13.3%を占めるインターネット広告費の増加が大きく影響しています。
業種別にみると、「化粧品・トイレタリー」や「情報・通信」、「金融・保険」、「ファッション・アクセサリー」などの21業種中8業種で、前年を上回りました。特に、「情報・通信」の中でも、インターネットサイト関連の業種が大幅に増加したそうです。モバイルゲームサイトやSNS・ブログ・検索等のポータルサイト運営会社のTVCMが増加したことが影響しているようです。こうした業種のCM増は、媒体別で見たときのテレビ広告費が増加した要因の一つでもあります。
その一方で、「薬品・医療用品」や「趣味・スポーツ用品」、「官公庁・団体」では、2009年に比べ10%以上のマイナスとなっています。
日本の広告費.jpg
■インターネット広告費は7,747億円、前年比109.6%
2009年まで5年連続で減少していたテレビ広告費が増加に転じた点は、昨年の広告費の特徴の一つです。しかし、そのテレビ広告にも影響を与えていたインターネット関連各社の売り上げの一部であるインターネット広告費が増加し続けている点も、大きな特徴の一つといえるでしょう。
インターネット広告費の総額は7,747億円と、テレビ広告費の1兆7,321億円にはまだまだ及びませんが、媒体別では2009年に新聞広告費を抜いて以降、テレビ広告に次ぐ広告費を占めています。2005年時点の総額が3,777億円でしたので、その後の5年間で約2倍にまで成長しています。2009年には、景気悪化の影響もあり成長が減速しましたが、2010年になり回復をみせ、前年比109.6%の成長となっています。
インターネット広告の中でも特に伸長率が高いのは、モバイル広告と検索連動広告で、モバイルは前年比116.5%の1,201億円、検索連動広告(PCのみ)は前年比119.0%の2,035億円となっています。それぞれ2005年時点と比較すると、モバイルでは4.1倍、検索連動広告(PCのみ)では3.4倍になっており、インターネット広告の中でも特に成長している様子がうかがえます。
また、額はまだ少ないものの、モバイルを使って検索するという行動が一般に浸透してきた影響で、モバイル検索連動広告費は、前年比127.2%(285億円)の大幅な成長を見せています。
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■2010年の世界のFacebook広告費は18.6億ドル、前年比251.4%
こうした広告費の変動は、景気の変動や売り手側の戦略の変化などもありますが、当然、生活者の日常の行動の変化が影響しています。電車での移動時間中に、携帯電話を使用する時間が増えれば、その分吊革広告や雑誌の広告を見る時間は減ります。動画検索サイトで動画を見る時間が増えれば、テレビを見る時間が減ったり、新聞を読む代わりにスマートフォンやPCでニュースを見るようになったりもするでしょう。
近年、新聞広告費やテレビ広告費が減少傾向にあり、インターネット広告費が増加している背景には、インターネット広告のリーチが高くなっていることや、その効果が数値で見えやすいというインタネット広告の特徴があるのでしょう。そうした中で、私たちのインターネット利用に大きな変化を与えたものとして、2010年を振り返ると、スマートフォンやタブレットPCなどのデバイスが普及したことと、TwitterやFacebookといったソーシャルメディアの利用が増加したことがあげられるのではないでしょうか。最近は書店のビジネス雑誌コーナーへ行くと、表紙にFacebookと書いていない雑誌が見つからないほどです。(若干メディアでの取り上げ方が過剰すぎ、実際の日本国内での利用状況との温度差があるようにも感じますが。)
アメリカの調査会社Hitwiseの報告によると、2010年1月~11月のアメリカでのアクセス数ランキングは、2009年まで1位だったGoogleを抜いて、Facebookが1位になりました。
また、COMSCOREの報告によると、アメリカで一番サイト滞在時間が長いサイトは、2010年の8月以降Google Sitesを抜いてFacebook.comが1位となりました。
また、eMarketerの報告によると、2010年の全世界でのFacebook向けの広告費は18.6億ドルで、前年比251.4%の大幅増加だったようです。ちなみに、2011年には全世界で40億ドル、アメリカだけでも22億ドルになると予想されており、さらに倍増していく勢いです。
アメリカでの動向をみる限りは、確実に、人々の生活時間のうち、インターネット利用時間の中でもFacebookを利用する時間が最も多くなってきており、それに合わせて広告費が費やされています。
Facebook広告費.jpg
■最後に
世界的に注目されているFacebookやTwitterなどのソーシャルメディアが、各国で新しいマーケティングツールとして活用されている状況を数値で確認しましたが、もちろん、日本でも新商品の告知やキャンペーンの告知にも使用されています。双方向性のコミュニケーションがとれるツールとして、インターネット広告の制作費として投資し、積極的に活用していこうという企業も増えてきており、関連書籍も書店に多く並んでいます。そうした中で、これからどうやって活用していこうかと計画中の担当の方も多いのではないでしょうか。
今後、日本でどの程度Facebookが浸透するのかは、私にはわかりません。マーケティングツールとして浸透するかも知れませんし、利用者が伸び悩んで、浸透しない可能性もあるかも知れません。しかし、マーケティング活動において、生活者とインターネット上で効果的にコミュニケーションをとりながら、ファンを増やしていくという手法は浸透していくように思われます。そうした時に、大事なのは、どういうサイトでコミュニケーションをとるのかという点もありますが、それよりも、どういうコミュニケーションをとるのかという点ではないでしょうか。どういうタイミングで、どういうコメントを書くのか、どういう文体で返答するのか、といような、現場で文章を書く担当者の力量によって、ファンが増えることも、逆に減ってしまうこともあるでしょう。
偉そうなことを書いてしまいましたが、全てこのブログを書いている自分に対する戒めです。もっと皆様にファンになっていただけるようなブログが書けるよう、努力したいと思います。
記;高木
参考図書;立入勝義『ソーシャルメディア革命』ディスカヴァー・トェエンティワン、2011

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