BLOG BLOG 富裕層と中間層、どちらを優先しますか? ~『富裕層』『中間層』マーケティング、商圏分析事例を学ぶ~ | マーケティングセミナー実施報告

2018年08月09日

2018年7月11日、技研商事インターナショナル社、ランドスケイプの共催セミナー。
富裕層と中間層、どちらを優先しますか?~限定「90」分セミナー。実行ポイント/事例を学ぶ。~」を実施しました。
以下、実施報告記事となります。

 概 要 


第一部 技研商事インターナショナル株式会社
      執行役員 マーケティング部 部長 シニアコンサルタント 市川 史祥 氏

第二部 株式会社ランドスケイプ
      営業部コンサルティンググループ 執行役員 長竹 克仁




 詳 細 

第一部 「中間層」を攻略するには?
技研商事インターナショナル株式会社 市川 史祥 氏

DSC06172.jpg

2,000社以上の導入実績を誇る「マーケットアナライザー(MarketAnalyzer)」 で商圏分析、エリアマーケティングの支援を行っている
技研商事インターナショナル社。今回、中間層攻略の考え方やセグメンテーション事例について説明いただきました。

1.中間層攻略のポイントとなる考え方とは?

現在、日本の生活者(=総人口)は約1億2,700万人です。そのうち8割(約1億人)が「中間層」という階層に位置づけられます。
中間層という広いターゲットを攻略するには、どうすれば良いか?
それには「商圏分析」が重要となることを説明しました。

2.商圏分析例

では具体的に、商圏分析の進め方/事例を見てまいりましょう。

●事例①:継続店舗と閉鎖店舗の商圏特性
某小売チェーン。継続店舗と閉鎖店舗における商圏特性の違いを分析して、店舗配置の最適化を実現しています。
その方法/手順は以下です。

1) 既存店舗リストを作成
  >項目:店名、住所、営業状態(継続/閉鎖)
2) リストの店舗毎に「半径1kmの商圏」を設定
3) 上記の商圏における3つの人口を集計
  >①夜間人口 ②商業人口 ③昼間人口
4) まずは①②③のデータを眺めて傾向を把握
  (夜間人口が多いのか、商業人口が多いのか・・)
5) 更に「マーケットアナライザー(MarketAnalyzer)」を用いて、各店舗を5つのクラスター(CL)へ分類・分析
  >001_バランス型、002_昼間&商業人口型、003_夜間&商業人口型、004_どれも少ない、005_夜間人口型

20180711giken-blog1.pngのサムネイル画像

「マーケットアナライザー(MarketAnalyzer)」で導き出された閉店確率は、以下となりました。
 001_バランス型:0%
 002_昼間&商業人口型:0%
 003_夜間&商業人口型:8%
 004_どれも少ない:13%
 005_夜間人口型:15%

夜間人口型の商圏に位置する店舗は、たとえ人口が多くても閉店リスクが高いという事を把握出来た事例です。

●事例②:業態転換前後の来訪者の変化
神奈川県横浜市のスーパーマーケットチェーン。2018年1月に閉店し、同2月に「MEGA ドン・キホーテ 大口店」へ業態転換、再出店。
これが見事に来訪客増加へつながりました。
ここでは、近接競合店の来訪者を分析した戦略が生かされています。

該当エリアは元々、大手スーパー3社(3店舗)が近接する激戦区。
次の手法を用いて分析を行いました。

1) まず、3店舗の来客数/構成比率を日別に集計
2) 1の結果を、長期的な推移が分かりやすい移動平均(一定区間ごとの平均値)で比較
3) 更に、3店舗の構成比率を4つの期間に分割して把握
  >業態転換前、閉店セール期、改装工事期、業態転換後

結果的に、「MEGA ドン・キホーテ 大口店」は業態転換前後で3店舗間の来訪者比率が27%→59%へ上昇。分析による戦略が成功した事例です。

「マーケットアナライザー(MarketAnalyzer)」では、事例①②で紹介した人口・来訪者といったデータ/推移が視覚的に分かりやすくレポーティングされます。

20180711giken-blog2.png

20180711giken-blog3.png

3.ビッグデータ時代の中間層攻略

ビッグデータの存在感が日増しに高まっている現在。今後ますます重要性を増すのが、デジタルデータの活用です。

技研商事インターナショナル社では、「デモグラフィック×サイコグラフィック」という新サービスをリリース。
国内最大級のオンライン行動データ流通を管理出来るようになりました。
(「マーケットアナライザー(MarketAnalyzer)」が対応するオフラインデータに加え、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)社が提供する「AudienceOne」の技術を掛け合わせてオンラインデータ分析も可能となったサービスです)

参考/「AudienceOne」が管理しているデータ量
・Cookie数:4.8億ユニークブラウザ(UB)
・広告ID数:9,000万ID
(データ量:1兆レコード)

本サービスでは、①・②などの高精度な情報取得が可能です。
①ブラウザ単位で、郵便番号レベルでの居住地・勤務地判定
②郵便番号単位で、興味・関心ごとのユニークユーザー(UU)数、PV数、偏差値

20180711giken-blog4.png

ご興味があれば是非、技研商事インターナショナル社までお問い合わせください。

技研商事インターナショナル株式会社
http://www.giken.co.jp/




第二部 「富裕層」を攻略するには?
株式会社ランドスケイプ 長竹 克仁

DSC06201.jpg

1.「316万人」!増え続ける富裕層

毎年発表されるワールドウェルスレポート(キャップジェミニ社調査)では、日本国内の富裕層人口も発表されます。2018年の調査によると、日本国内の富裕層(推定試算100万ドル以上)は前年比で9%増加の「316万人」。少子高齢化で日本国内の人口減少が進んでいっている中、2004年と比べると富裕層人口は実に2.4倍以上です。
訪日外国人の購買力が減少傾向の中、富裕層の購買力は伸び続けています。
2017年6月、百貨店では高級品の売上が好調。また高額輸入車の登録台数が年々伸びている事も報じられています。こういった背景から、各社が 富裕層市場に興味を持たれるのも頷けるところでしょう。

20180711ls-blog1.png

2.富裕層攻略の手法とは?

当セミナーで、富裕層攻略に最も重要なポイントは「ターゲティング」であると説明しました。売上を上げたい・顧客数を増やしたいという点は、ブランド企業に限った話ではなく、すべての企業の課題であり、実現させたいテーマです。

ターゲティングの質を疎かにすると、「同じ方に」「いつも同じ案内」がいき、反応率は悪くなる一方。既に優良客である方、過去優良客であった方にばかり案内が行ってしまっては、結果が出ないどころか、ますます負の連鎖に陥ってしまいます。

それではどのように「ターゲティング」を行えば良いか。それは、まだ自社製品を多く購入していない潜在客を取り込むこと。つまり顧客のポテンシャルでターゲティングを行い、潜在優良顧客を見つけることと紹介しました。

潜在優良顧客とは、①購買力が高いこと。②既存の優良客との嗜好性相似率が高く、自社商品を購入する可能性の高い人々のことを指します。
しかし、購買力が高く、嗜好性の合致している方が簡単に分かるならターゲティングに苦労はしないでしょう。
問題は、誰が富裕層なのか分からない・嗜好性の情報も持っていない。そのため、具体的な施策が取れない、ということです。

20180711ls-blog2.png

ランドスケイプでは独自に構築した210万人の富裕層DBを保有しています。
この富裕層DBを御社の顧客リストとマッチングさせ、自社の顧客リストの中で誰が富裕層なのか、をあぶりだす事が出来ます。
また、個人だけではなく「富裕層世帯」という捉え方をする事も可能です。

こうして自社の顧客リスト内から富裕層を特定する事により、ピンポイントの施策、展開が可能になる訳です。
富裕層属性だけではなく、嗜好性情報も掛け合わせる事でさらに自社にとっての優良顧客になりうるターゲットを抽出する事が出来ます。

事例、詳細は以下をご覧ください。


富裕層をターゲットとする富裕層マーケティング支援
【事例】サービス業
【事例】ラグジュアリーブランド
【事例】化粧品小売業
【事例】金融業

●[BtoC]書籍「Twitterカンバーセーション・マーケティング」から学ぶ。
~Twitter活用のポイントと企業の取り組みについて~

ランドスケイプでは210万件の富裕層データベースをもとに、ラグジュアリー消費者のネットワークを通じた富裕層サーベイ、デプスインタビュー調査を行っています。
詳しくはこちらからパンフレットをダウンロードください。

*********************************
富裕層マーケティングやシニアマーケティングに関する情報は、
以下のNoblestate.comに移管しました。
https://www.noblestate.com/
*********************************