BLOG BLOG 第1回ランチ勉強会実施報告レポート 『競争しない競争戦略』講演:早稲田大学山田英夫教授

2017年12月08日

2017年12月5日(火)に開催した 第1回ランチ勉強会にて、基調講演として早稲田大学ビジネススクール 山田英夫教授にお話いただきました。
山田教授は経営戦略、ビジネスモデルを専門に研究されており、多くの著作を発表されています。
今回の講演では『競争しない競争戦略』をテーマに、事例を交えて解説をいただきました。

後半のパートでは当社ランドスケイプが、 第1部パートの山田教授の理論に触れながら、企業戦略及びデータべース統合ツール「uSonar」の立ち位置を見直したことを説明しました。オプションツールの名刺管理ツール、「u名刺」を用いた、SFAツールとの連携デモも行いました。 ランドスケイプ講演後は、データべース統合ツール「uSonar」のユーザー企業様による課題解決についての話と、参加者同士が自由に交流する情報交換会を実施しました。



【基調講演】
早稲田大学 山田英夫教授
「競争しない競争戦略 ~消耗戦からの脱却~」

競争しない競争戦略 山田英夫

1.収益率を悪化させる競争のデメリットとは?

日本企業の売上高営業利益率が下がっている原因の1つとして、競争過多が挙げられます。 市場の成長や多様なニーズへの対応など、競争にはメリットもありますが、デメリットもあります。競争のデメリットとして、以下の3つがあげられます。

①顧客志向から競争志向に
 ビジネスは顧客への価値提供が基本です。しかし競争が激しくなると、顧客ではなく競争相手の事ばかりに目が行き、顧客志向から離れていってしまいます。

②必要以上の価格の下落
 同機能の商品を複数の企業が提供している場合、価格競争に陥ることになります。その為、たとえ競争に勝ち残ったとしても、事業は赤字になる可能性もあります。

③組織の疲弊
 常に競争を強いられる組織は、メンバーの疲弊を招きます。

 また、有名な競争戦略の理論を読むと、実は「競争しないこと」を推奨している事がわかります。例えば「ポーターの競争戦略」は競争しない状況を作り出す事で、高い収益率を上げる戦略です。さらに「ブルーオーシャン戦略」も、競争のない市場を切り開き、利益を出す戦略です。このように、競争しないことこそが、高収益率を持続し、消耗戦から脱却する為の1つの競争戦略なのです。

2.競争しない競争戦略、2つの戦略とは?

競争しない競争戦略は、大きく2つに分かれます。本記事では概要のみ紹介します。

競争しない競争戦略 2つの戦略

(1)ニッチ戦略
「この商品はニッチ狙いだから、売上は小さい」という言い訳をよく聞きますが、「ニッチ=小さい売上」という事ではありません。また、ニッチと差別化はよく混同して使われますが、両者は異なります。差別化は、「リーダー企業と戦う戦略」であり、 ニッチは「リーダー企業と戦わない戦略」です。つまり、リーダー企業と市場の棲み分けを行う事が、ニッチ戦略です。

ニッチ戦略は、「質的ニッチ」と「量的ニッチ」の2つの軸で分類できます。講演では具体的な事例を通して説明をいただきました。

(2)協調戦略
協調戦略は、他社と競争をせず、「共生」を目指す戦略です。 具体的には、相手企業のバリューチェーンの中に入り込み、相手企業の機能の代替や追加を行う事で競争を避ける戦略です。

競争しない競争戦略 山田英夫 バリューチェーン
企業が提供する機能には、例えばメーカーであれば、「研究」から「アフターサービス」までの連鎖があります。その一部を代替し、または新たな機能を追加することで、相手企業のバリューチェーンの中に入り込めれば、他社と戦わず、共生することができます。最近は、モジュール化や規制緩和によって、バリューチェーンが解体される機会が増えてきました。それを期に相手企業のバリューチェーンの中に入り込む訳ですが、その際に相手企業に、「潰すより利用した方が得だ」と思わせる事が重要になります。これが協調戦略の基本です。企業同士で「win-win」の関係を築くことが協調戦略です。

拙著「競争しない競争戦略」「成功企業に潜むビジネスモデルのルール」では、多くの事例と共に、詳細が解説されています。ご興味のある方は、ぜひ書店で手にとってみてください。

『競争しない競争戦略』
『成功企業に潜むビジネスモデルのルール』
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株式会社ランドスケイプ 取締役COO 池田 隆史
「山田教授の理論を参考に戦略変更したuSonar」

競争しない競争戦略 ランドスケイプ 池田

2015年8月以前の「uSonar」の機能の特徴は、搭載されている法人データベース(LBC)を軸に、案件管理、KPI管理、営業活動の活動履歴管理などがありました。すなわち、CRM/SFA機能を持ったツールでした。その結果、既存のCRMシステムと当然競合する形となりました。具体的には、マイクロソフト、セールスフォース・ドットコムなどが提供するCRM/SFAツールと競合する位置づけとなりました。この機能面での競争は、不毛な価格競争に陥り、契約までの長期化、さらに利益率の低下という事象を招きました。

そのような経営環境の中で、当社は山田先生の理論「競争しない競争戦略」に出会い方針の転換を決断しました。その理論は、「他社のバリューチェーンに入り込む」こと、さらに「コア・コンピタンス」領域でこそ事業を展開することです。 ランドスケイプの特徴はCRMツールではありません。また、システムの開発・販売でもありません。ランドスケイプのコア領域は、820万件にのぼる日本最大の企業情報データベース(LBC)をもとに、顧客データの整備することです。

2015年9月以降、山田先生の戦略理論を取りいれて、uSonarのCRM機能の販売を取りやめました。そして、uSonarの強みであるデータ整備機能「データクレンジング」「名寄せ」の更なる強化を図りました。 CRM/SFA機能は、その領域を得意とする企業、セールスフォース・ドットコムやマイクロソフトなどの企業に任せ、uSonarは強みであるデータベースの整備に徹し、他社のCRM/SFAのデータ整備による利便性向上に貢献できるように立ち位置を変更しました。 そして、2017年現在では、2015年競合していたセールスフォース・ドットコムやマイクロソフトなどのCRMツール提供企業と「協調戦略」を取ることができるようになっています。 ランドスケイプは、プレスリリースで発表しているとおり、今後も競争しない戦略という意味を表わす「非競戦略」を推進し、お客様の顧客データベースの利便性の向上、マーケティングROIの向上に貢献してまいります。


※ランドスケイプの戦略について記した、山田先生の執筆記事がダイヤモンドオンラインに掲載されました。
■「競争しない競争戦略」に転換したランドスケイプ
http://diamond.jp/articles/-/150799?display=b



・「uSonar」のユーザー企業様による課題解決について
 -株式会社セゾン情報システムズ
 -株式会社ベネフィット・ワン
 -NECマネジメントパートナー株式会社
 -NECネクサソリューションズ株式会社
・参加者同士による情報交換交流会

セゾン情報システムズ 高山氏

事例を紹介する株式会社セゾン情報システムズ 高山 氏

ランドスケイプの講演後には、uSonarユーザーであるゲスト協賛企業4社(株式会社セゾン情報システムズ、株式会社ベネフィット・ワン、NECマネジメントパートナー株式会社、NECネクサソリューションズ株式会社)に、お話をしていただきました。 uSonar導入前の課題はどのようなものであったか、また導入によってどのような効果が得られたか、どのようにCRMツールの利便性が向上したかというお話いただきました。 ソリューション内容についての詳細は各社と既に共催したセミナーの実施報告記事をご覧くださいませ。

SFA&マーケティングオートメーション戦略的活用。 見込客育成。顧客データ「2次活用」とは?
 ~セゾン情報システムズ社・日本オラクル社共催セミナー実施報告記事~


ベネフィット・ワンが提唱する働き方改革 いまどき社員が自然とモチベーションアップする仕掛けとは?
 ~ベネフィット・ワン社共催セミナー実施報告記事②~


「デジタルマーケティング事例公開!マーケティングオートメーション活用法とは?」
 ~NECマネジメントパートナー社共催セミナー実施報告記事~


「NECネクサソリューションズ社が採用したSFA、eセールスマネージャーの活用法とは?」
 ~NECネクサソリューションズ社共催セミナー実施報告記事~

交流会の様子

交流会の様子

交流会では山田先生、ゲスト協賛企業4社(株式会社セゾン情報システムズ、株式会社ベネフィット・ワン、NECマネジメントパートナー株式会社、NECネクサソリューションズ株式会社)に加え、ランドスケイプも「新規開拓」と「データ活用」の事例紹介をテーマに構えて参加し、参加者同士自由に情報交換を行いました。 紹介した事例について、より詳しい話を聞きに行くなど、参加者様同士で熱心に情報交換をする姿が印象的でした。

名刺交換をする山田先生

名刺を交換し、交流する山田教授

株式会社ランドスケイプセミナー事務局 戸崎
03-5358-8900Fax.03-5388-5301

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